(トレンティーノ・アルト・アディジェ特別自治州ボルツァーノ県) 標高325m。 人口:約40000人。 ●ヴェローナ Veronaの北130kmにあるボルツァーノBolzanoから北西の入って約30kmにある町。 ●バッシリオ川Passirioがこの町を横切り,アディジェ川Adigeへと注ぎ込む。 ●城と山を背景にブドウ畑と果樹園の丘陵が続く。 ●穏やかな気候で,のどかな遊歩道やきれいに手入れされた公園や庭園などには、往年のオーストリア=ハンガリー帝国時代からの優雅な保養地としての名残が町の中に漂う。 ●サン・ヴィジリオ山 S.Vigilioとサン・マルティーノ S.Martino山から湧き出る鉱泉水には少量のミネラルが含まれており,これを目当ての長期滞在する人々がいる町でもある。 ●クールザールKursaal(療養サロン)の中には公営カジノ Casino Municipaleがある。 ●1814年から1918年までの間,オーストリア政府は国際的な保養地を建設することでそれまで衰退していたこの町を復興させ,1918年以降はイタリア政府もそれを継承した。 ●旧市街の西側と,バッシリオ川左岸にあたる南側には,並木道や木立ちの茂る庭園の間に,ホテルや別荘,温泉,川岸,競馬場,テニスコートやスケートリンク,遊歩道がある。 ●新市街の方はテアトロ広場piazza delTeatroに移り,この広場と公営カジノの間に広がる。 ●イベントも多い --アヴェレンゴの馬のギヤロップ競走(復活祭の月曜,)。 --音楽週間 Settimanemusicali(8月〜9月)。 --メラーノ大賞 Gran Premio di Merano(9月)。 --秋祭りFestad'Autunno(10月第2日曜):ブラスバンド,風刺を込めた山車,民族衣装のグループのパレードが出る。 遊歩道の散策 ●パッシリオ河畔遊歩道 Passeggiata Lungo Passirio: ポプラ並木が川面に陰を落とすパッシリオ川右岸に治って続<。 この道をテアトロ橋から下流へ向かうと,リド・ディ・メラーノLido diMeranoが終点となる。 上流へ向かうと,公営カジノの表玄関となるファサードを通り過ぎてポスタ橋ponte della Postaに出る。 ●冬の遊歩道 Passeggiata d'Inverno パッシリオ河畔遊歩道に引き続いく道。 所々に屋根のついた道になる。 ロマーノ橋 Ponte Romanoを越えてサン・ゼノ城の遺跡の下まで続<。 ●王の遊歩道 Passeggiiata d'Estate: パッシリオ川左岸の遊歩道。 15世紀のゴシック様式のサント・スビリト教会 S.Spiritoのあるポスタ橋から始まり,川を遡る木陰の道がパッシリオ橋 Ponte Passirioまで続<。 パッシリオ橋では,「シシー」の愛称でより親しまれている皇女エリザベトの白い大理石像がある。 ●タッパイナ一遊歩道 Passeggiata Tappeiner: ガリレイ通りから始まり,丘のカープを繰り返しながらティローロ城のやや下方にあるクアラッツェQuarazzeまでの4kmの行程。 見どころ ●テアトロ広場 Piazza del Teatro: パッシリオ川にかかるテアトロ橋 Ponte del Teatroに近い広場。 主要道路がこの広場に集まり.町の中心になっている。 ●リベルタ大通り Corso Liberta: 鉄道駅から始まり,レーナ広場 Piazza della Renaの右端まで続<。 ●ドゥオモ Duomo: 聖ニコラウスを祭るために,14〜15世紀lこ建立されたゴシック様式の建築で,町のもっとも重要な記念建造物である。 80m以上もある優美な鐘楼が控える。 ●サンタ・バルバラ教会S・Barbara ドゥオモの裏手にある8角形プランを持つ5世紀ゴシック様式の小さな教会。 かっては古い墓地の礼拝堂であった。 ●ボルティチ通り Via dei Portici: 旧市街を走るもっとも個性豊かなメインストリート。 まっすくに長く延びたこの通りには柱廊が続き商店が軒を連ねて活気にあふれる。 途中に時代を通して見る女性と服飾の博物館Museo dell'Abito e della Donna Attraverso il Tempoがある。 1870年から1970年までの婦人服飾アクセサリーを収蔵し,ヘアピン,ボタン,デザイン画などを展示する。(日曜休館) 近くには近代的な市庁舎palazzo Municipale(1929年)が建っている。 ●プリンチペスコ城castello Principesco: オーストリアの大公シジスモンドSigismondoが1480年に築城。 内部にはオリジナルの調度品の他に,古楽器の貴重なコレクションがある。 城の向かいからベネデット山 Monte Benedetto(標高475m)行きのリフトが出ている(4月−10月まで運行)。 ●市立博物館 Museocivico: 日曜休館,冬季は土曜も休館, 木像やメラーノ派のゴシック様式のフレスコ画を始めとする中世と近代美術のコレクション。 周辺の見どころ ●チローロTirolo 標高594m。 パッシリア門porta Passiriaから出て北へ4kmにある避暑地。 ゴシック様式の教区教会Parrocchialeがある。 ここから徒歩20分でチローロ城 Castel Tirolo(標高647m)に着く。 岩山の上からメラーノの谷を見下ろすこの城は12世紀に築城され.1383年にハブスフルワ家に渡った。 ●リフィアーノRifiano: 標高504m。 北へ5km。 墓地に建つアッドロラータ教区教会Addolorataは,もとはゴシック様式であったが,バロック様式に再建された(1668〜73年)。 ●シェーナScena: 標高600m。 北東へ5kmに位置する避暑地。 シェーナ城 Castel Scenaがそびえる。 教区教会Parrocchialeの近くに,オーストリアの大公ヨハネスの新ゴシック様式の霊廟mauesoleo(1869年)が建つ。 町の山手には(標高811m),ウインタースポーツでにぎわう高地、モンテシエーナMontescena(標高1445m)までのロープウエイが出ている。 ●メラーノ2000 Merano2000: 標高1880m。 メラーノ市内から東へ4kmのノーヴァ渓谷 Val di Novaまで行き,そこからモンテ・イウイーニヤMonte Ivignaのロープウェイに乗る。 リフト施設でスキーゲレンデが結ばれ またハイキンクが気軽に美しめる。 ●アヴェレンゴ Avelengo: 標高1290m。 メラーノ市内から南東へ10km。 牧草地と森のある高台。 保養客やスキーヤーでにぎわうこの町は,アウェレンコ馬の産地でもある。 |