#ref(ASNp-itBolzano-face.jpg,,,,,,16%) (トレンティーノ=アルト・アデイジ工特別自治州アルト・アデイジェ特別自治県の県都) 標高262m。 人口:約99000人。 ●ヴェローナVeronaから北へ約130km。 ●イザルコ渓谷Isarcoとアデイジェ渓谷Adigeの分岐点に近く,タルヴェラ川Talveraがイザルコ渓谷に合流する地点に位置する。 ●摺鉢形に三方を斜面で囲まれた渓谷の基底部にあり、斜面には一面にぶどう畑や果樹園が広がっている。 北方から来たゲーテは,「豊かに上から垂れ下がったブドウの房が下の大地の熱に熟れている」ブドウ畑や広場でモモやナシを売る果物売り,活気のある商売繁盛の様子を描写し.「幸せな明るい太陽」と述べている。 ●ポルツァーノの市街建築は16世紀から第1次大戦の終りの1918年に至る期間、同地を支配したチロル・オーストリアの影響を受けている。 ●今日では、ドロミテ地域に近い関係から、町は産業・商業・観光都市としても栄えている。 ●その中心はワルテール広場Piazza〉Valtherと、美しい特徴的な家々が建ち並ぶデイ・ポルティチ通りVia dei Porticiとにはさまれる部分にある。 ●旧市街地は車の通行が禁止されている。 ●イベントは: --ボルツアーノ国際見本市Fiera Internazionale di Bolzano(隔年の9月), --物産ウイン展示・試飲会Mostra-assaggio dei vini tipici(4月), --花祭りFesta dei Fiori(4月30白〜5月1日), --クリスマス而Mer−catino di Natale(12月)。 アクセス ●鉄道 ヴェローナVerona Porte Nuova駅から2時間30-45分。1時間間隔。2時間間隔で特急ECがある。所要時間の差は15分くらい。 旧市街 ●ボルティチ通り Via dei Portici: 狭くまっすくに延びた通り。 この都市本来の中心地区でもあり,商業の中心地区である。 多くの商店がある。柱廊付きの15〜18世紀の特徴のある家々が並んでおり,すべて張り出しが付いている。 39番地にはバロック様式の商館palazzo Mercantile(1708年,正面のファサードはアルジェンティエーリ通りviaArgentieriに面している)がある。 ヴェローナのフランチェスコ・ベロ、ソティFrancescoPerottiの作。 ●エルベ広場 Piazza delle Erbe: 特徴のある小さな館に囲まれた果物市場。 ゲオルク・マイルGiorgio Mayrのブロンズ像とネプチューンの噴水 Fontana del Nettuno(17世紀)が広場のー方を飾っている。 散策 ●タンテナの遊歩道 Passegiata del Guncina : グリースから旧ジェルマニア・ホテル Hotel Germania,ケンチナ城castelGunncinaまで476m。 ボルツァーノとドロミテ・アルプスが見事に眺望できる。 登り坂の小道が,地中海性の植物を中心とした花壇の間の班岩質の斜堤の上を通つている。 この遊歩道は1892年に造られ副王ラニエリRanieriの息子であった当時のオーストリア大公ハインリツヒに捧げられた。 ●サントスヴァルド・サンタ・マッダレーナ遊歩道 Passeggiata S.Osvaldo−S.Maddalena: サントスヴァルド通りか,ルンゴタルウェラLungotalveraの終わったところからサンタ・マッダレーナの丘まで登る。 そこに同名のロマネスク様式の教会があり,14世紀の絵画がある。 見どころ ●ヴァルター広場Piazza Walther: ボルツァーノの中心地。 一方が館や,一部ホテルに改造された建物群によって,他方がゴシック様式の壮大なド ゥオモによって区切られている。 中央にヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデの記念像がある。 彼は中世ドイツの最も偉大な詩人であった。その地下が広い駐車場になっている。 ●ドゥオモ Duomo: 優雅な後陣と急勾配の多色の,特徴ある屋根を持った14〜15世紀に建てられたゴシック様式の建物。 その上に屋根を突き抜ける格好で鐘楼のコンポジット式尖塔が建っている。 外には14,16世紀の浮彫りのある扉口がある。 内部はゴシック様式の三廊式。壁面には14〜16世紀のフレスコ画。 浮彫りのある立派な説教壇(1514年)とバロック様式の壮麗な祭壇がある。 土曜の午後は見学不可。 ●ドメニコ派教会 Chiesa dei Domenicani: ゴシック様式の建物。 ボルツァーノのイタリア人のための古い聖堂。 第2次大戦の爆撃で半壊したが再建された。 内部は渡り廊下で聖堂内陣と身廊が仕切られており,14−15世紀のフレスコ画の断片が残っている。 左側廊の最後の祭壇は,もと商人たちの礼拝堂Cappella dei Mercantiの建っていたところであるが,そこにやはり破壊されて修復されたグエルチーノの祭壇画(1655年)がある。 石の聖∃ハネの礼拝堂 Cappella di S.Giovanniにはジョット・パドヴァ派の1340年頃のフレスコ画がある。 隣接するゴシック様式の「回廊つき中庭」にはフリードリヒ・バッハーFriedrich Pacherのフレスコ画の連作(15世紀)と,16世紀初頭の地元の画家ジルヴェスター・ミュラーSylvester Miillerの絵が数点ある。 他に14世紀のフレスコ画が司教座聖堂参事会員室Sala Capitolareに,聖カタリナの礼拝堂 Cappella di S.Caterinaにはジョット派の絵がある。 ●フランチェスコ会教会 Chiesa deiFrancescani: 14世紀のコシック様式の教会。 処女マリアに奉献された立派な主祭壇がある。 ハンス・クロッカーHans Klockerが浮彫りを施したもの(1500年)。 小円桂列が立ち並ぶ14世紀の美しい回廊つき中庭(12時〜14時30分まで閉園)があり,やはり14世紀のフレスコ画の名残がある。 ●サン・ジョヴアンニ・イン・ウィッラ教会 S.Giovanniin Villa: カヴール通りVia Cavourの片側の狭い小さな広場にある12世紀の小さな教会。 14世紀初期に再建され,ロマネスク・ゴシック様式の重厚な鐘楼がある。 中には14世紀の2組のプレスコ画が重ねて描かれている。 ●勝利の記念碑 Monumento della Vittoria: 1928年にマルチェッロ・ピアチェンティーニ Marcello Piacentiniが建てた壮大な勝利のアーチ。 彫刻はリベロ・アンドレオ、ソティLibero Andreotti「キリスト」,アルトウ一ロ・ダッツィArturo Dazzi ビエトロ・カノニカPietro Canonica,アドルフオ・ウイルトAdolfo Wildtの作である。 ドイツの民族主義過激派集団がこの記念碑を“挑発”と受けとったことにより,度重なるテロリストの襲撃を受けたために完全に遮断され,近づくことはできない。 ●市立博物館 Museo Civico: 古いフルラッハHurlachの邸宅内に設けられている。 考古学上の発見物(中石器時代からローマ時代)が収蔵されている。 中にはルンゴスターニョLungostagno(レノンRenon)の人間の形をしたメンヒル,青銅器時代中期のハウエンシュタインHauensteinの剣,ローテンLothenの軍隊用ベルト.ラブラRabla出土のクラウデイウス帝が立てさせた(紀元46年)里程標石がある。 また民族誌に関する資料(この県の多くの土地の19世紀の典型的な民族衣装のコレクション,家財道具,古い農家から移築再建したいくつかの居室Stube),また絵画館には小扉の付いた多数の祭壇を含む15世紀のアデイジェの画家の作軋バロック時代の画家の作品,13〜16世紀の貴重な木製彫刻を1授蔵している。 カッサ・デイ・リスパルミオ通りvia Cassa di Risparmio14番地 月曜休館 ●タルヴェラ橋 Ponte Talvera: 川の左岸を川上に向かって大変美しい遊歩道であるルンコタルウェラ・ボルツアーノLungotaIveva BoIzanoが通っている。 道の右手にマレッチヨ城castel Mareccio(13〜16世紀)がある。 円錐形の屋根のついた丸い4つの塔からできており,会議などの施設になっている。 道はさらにサントスヴァルドの遊歩道passeggiata S.osvaldoに通じ,見晴らしのよいレノンRenonの傾斜地を至つてい<。 ●グリースのベネディクト派大修道院 Abbazia dei Benedettini di Gries: 郊外地区のグリースは庭薗やブドウ園に囲まれて広がり,別荘地として人気のあるところ。 中心の広場にべネディクト派修道院の豪壮な建物がある。 1771年建造のサンタコステイーノ教会S・Agostinoを併設している。 バロック様式の教会には同時代のフレスコ画や,チロルの画家マルチイン・クノッラーMartin Knollerの祭盤画がある。 200mほど先に聖母マリアに捧げられたグリースのゴシック様式の古い教区教会(15〜16世紀)がある。 見学は3月中旬〜10月末のみ,土曜・日曜・祝日休み。 周辺の見どころ ●サン・ジェネジオ・アテジーノ S.Genesio Atesino: 標高1087m。 北へ4km。 サレンティーノ通りvia Sarentinoからロ−プウェイがある。 避暑とウインタースポーツで人気のある別荘地。 サルトSalto高原に15世紀の鐘楼のある教区教会がある。 ●ロンコロ城 Castel Roncolo: 標高361m。 北へ2.5km。 サレンティナ渓谷 Val Sarentinaの入口にある。 この地域ではもつとも有名な城の1つ。13世紀の築城。19世紀に一部再建された。 険しい岩壁の上にそびえている。 内部の見学は日曜・月曜休館 ●コル・デイ・ヴィッラ/Col di Vi11a: 標高1136m。 カンビリオ通りVia Campiglioからロープウエイがある。 ボルツァーノの盆地を南東で閉ざしている山の上の美しい森のある保養地。 サレンチイーノの山々が眺望できる。 ●コルネード城 Castel Cornedo: 標高456m。 東へ3km。立ち入り不可。 エガ渓谷val d'Egaの出ロのとこうの切り立つ大きな岩場の上にある。 12世紀の築城で,城塞のやくらの中に集められたさまざまの建物から全体ガ構成されている。 ●テルラーノTerlano: メラーノMeranoに向かつて10km地点。 ワインの生産地,別荘地。 ゴシック様式の教区教会のファサードに「聖クリストフォルス」がフレスコ画で描かれている(15世紀)。 2つの鐘楼があり,ひとつはロマネスク様式で教会と一体となっているが、もうひとつは19世紀lこ再建されたもので独立している。教会には15世紀のプレスコ画がある。 |