グロッセート Grosseto 人口約7万8000人 概要 トスカーナ州の最南のグロッセート県のほぼ中央部に位置する県都で近代的な様相を呈する。 フィレンツェからは南へ約110km、シエナからは南南西へ約65km、 海から10kmほどのオンブローネ平野 Pianura del1'Ombrone、オンフローネ川右岸の肥沃な平地にある。 旧市街は直径が500mほどのほぼ円形の城壁に囲まれた小さいところだ。 城壁内は車両進入禁止。 城壁はシエナがこの都市を安定して治めていたが、繰り返されていたフィレンツェとの抗争の末、16世紀の末にメデイチ家によって建てられた。 新市街の中心はフラテツリ・ロツセツリ広場 Piazza Fratelli Rosselli。 近代的な都市の行政中心地。ここには,新古典折衷主義様式の政庁舎 Palazzo del Governoと,近代主義の郵便局の建物 Palazzo delle Poste(1930年)が建っている。 マッテオツティ大通り Viale Matteottiとボーンギ通り Via Bonghiの間には,多機能総合施設があるが,これは,ルドヴイ コ・クアロー Lodovico Quaroniの設計した現代建築(1970−78年)である。 アクセス 鉄道: ローマ・ピサ間の海岸ルートを走る列車に乗る。 ローマからピサ行きのFB特急で1時間30分,IC特急で1時間40分。鈍行は2時間15分、ピサからはFB特急で1時間5分,IC特急で1時間10分、鈍行で1時間35分。 駅から旧市街までは約1kmある。 見どころ グロッセート大聖堂 Grosseto Cathedral: ロマネスク様式で、13世紀にシエナの建築家ルスティキーノの設計によって建設が始まった。完成は15世紀で、その後も改修が加えられている。鐘楼は1402年に完成した。 白とピンクの2色のファサードは,新ロマネスク様式で1840−45年に造り直されたもの。 マレンマ地方の考古学芸術博物館 Museo Archeologico e d'Arte della Maremma バッカリー二広場 Piazza Baccariniにある。 1階には、青銅器時代の装身具と土器のコレクションおよび エトルスキ・ローマ文明にさかのぼる美しい彫刻群がある。 2階には、ローマ時代の貨幣、小像、青銅製品、その他の品々が展示されており、また、古代ギリシアと工トルスキの陶器の貴重な収集品がある。 司教区美術館 Museo Diocesano 3階に、13世紀から17世紀にかけての絵画と、いくつかの多彩な色を施された彫刻、象牙細工、吉銅製品、祭具が陳列されている。 サン・フランチェスコ教会 Chiesa di San Francesco インディペンデンツア広場 PIazza dell'lndlpendenzaにある。 13世紀のゴシック様式で建てられた修道院の教会で、1903年には修復された。レンガの簡素なファサードがある。 シエナ派のいくつかの小さなフレスコ画(14世紀)と13世紀の彩色を施された美しいキリストの十字架像が保存されている。 周辺の見ところ ロゼッレ遺跡 Rovine di Roselle 北東に12km。 グロッセートを出てシエナヘの道を進むこと。10km行って、未舗装の道路を右へ行くこと。3世紀にローマによって植民地化された古代エトルスキ都市の一つルーセッライの重要な遺跡発掘地である。 現在も進行中で,凹地にローマ時代の都市跡があること が発見された。また,丘の上でも小規模な円形劇場と公衆浴 場の一部が発見された。 |