ポッピオ Bobbio
標高272m。
人口約3700人。

概要
エミリア・ロマ一二ャ州ピアチェンツア県の小さな街。
ミラノからフィレンツェ方面の高速道路で60kmのピアツェンツァPiacenzaから一般道路を南西に約40kmあまり進んだところに位置する。
ジェノバとピアツェンツァの中間にあって、昔は塩の交易の街道筋にあっていた。
この街は小さいながら見どころ詰まっている。

アイルランドから修道士コロンバーノColombanoがやって来て,612年から614年の間に修道院を設立した時から歴史が始まった。彼の死後、修道院が建てられ修道士が増えて、農業を始め幅広い地域活動に貢献することとなり、町が大いに発展していった。
学問においても、宗教だけでなく、医療の分野でも研究が進み、いつしか知識の集積地の1つとなっていた。修道院には当時としては大規模な図書館もあった。
さらに、修道院には写字室を備えていて、ここで作られた羊皮の写本はイタリア各地に行き渡り、ボッビオの修道院は北イタリア全域に影響力のある規模になっていた。
しかし、この時期を境にボッビオは次第に衰退へと進んでいった。
ピアチェンツァ司教区と合併し、「ピアチェンツァ‐ボッビオ司教区」となる。


アクセス
鉄道が走っていない。
ピアツェンツァからバスになる。
ミラノからの日帰りも可能な距離だが、バスの便が良くないので、ピアツェンツァに滞在していて終日の日帰りをしないときつい。

ピアチェンツァ駅前のロータリーの先のバス停から17番のバス。
チケットは車内では買えない。事前に近くのタバコ屋(黒字にTの看板)で往復買っておく。運転手に行き先Bobbioを確認すること。週末は運転本数が少ない。所要時間は1時間10分かかる。
バスはボッビオの城壁に隣接する広場に到着する。この広場にはインフォメーションがあるので開いていたらマップなどを入手するといい。
日帰りする場合には、帰りのバス出発の時刻を確認しておくこと。


市街地
町が小さいので歩きやすい。
中心的広場はドゥオモ広場
毎週末露天市が開催されている。
広場近くに聖コロンバーノ修道院がある。
ドゥオモからトレッビア川に向かう路には中世の街並残っている。
川の畔には現役で活躍している水車小屋のある家も見られる。


見どころ
聖コロンバーノ修道院 Abbazia di S.Colombano 
ベネディクト派の修道士の重要な施設であった。
中世初期には文化の中心であり,その重要さにおいて比較しうるのはモンテカッシーノ修道院Montecassinoだけであった。
7世紀のB建造だが、当時の建物の本体はほんのわずかしか残っていない。 
9世紀に作られたロマネスク様式の鐘楼は残っているが,聖堂 Basilicaは15,16世紀に再建されたもの。
柱列で仕切られた3廊式の内部には聖コロンバーノの石棺(1488年)がある。

ドゥオーモ Duomo 
11〜13世紀ロマネスク時代のもの。
柱廊つきの中世の家々のある不規則な形のドゥオモ広場に面している。
15世紀に拡張され,その後改築された。ファサードは15世紀のもの。

ローマ時代の古い橋
トレッビア川架かる古い橋。
橋から見えるボッビオの街の眺めはフォトチャンスだ。


マラスピーナ城
聖コロンバーノ修道院の先の小高い丘の上にある。
13世紀、ピアチェンツァの領主であるマラスピーナ家が建てたもの。
城の周りの公園から、ボッビオの街が眺望できる。
城の内部は公開されていない、


周辺の見どころ
テルメ・デイ・ボッビオ Terme di Bobbio 
ボッビオから南へ2km。トレツピア渓谷を越える。
含硫黄食塩水の温泉。ローマ時代後期にすでに知られていた。