ブダペスト Budapest
概要
人口、約175万人
町の中心にはドナウ川が南北に流れ、「ドナウの真珠」の名称で呼ばれる美しい町。
古くからの歴史を持つブダペストは、1873年になってブダとペスト、さらにブダ北部のオーブダの3つの町が統合されたもの。
西岸のブダは緑が残された丘陵地帯で、川岸に建つ王宮から西のヤーノシュ山へ向けて住宅街が広がる。
一方、東岸のペストは平坦なエリアで、にぎやかな商業地帯となっている。繁華街ヴァーツィ通り Vaci utca やアンドラーシ通り Andrassy ut 周辺には商店やオフィス、劇場などが並ぶ。
見どころはドナウ川を中心とした半径約2kmに集中している。古くは約2千年前のローマ軍の円形劇場跡から、王宮を中心とした中世の建造物、そしてハンガリー独自の19世紀末アールヌーボー様式の建物など幅広い時代の歴史的建造物が数多く残っている。また文化施設も多く、博物館や美術館・ギャラリーは200以上もあり、30以上の劇場ではコンサートやオペラなどが催されている。
なお、豊富にある源泉により温泉施設も充実し、旅行者でも気軽に温泉を楽しむことができる。ヨーロッパ大陸で最初に開通した地下鉄もデアーク広場 Deak F. ter を乗換駅として3路線走っているので便利。1988年にはブダの丘とドナウ河岸が世界遺産に登録され、2002年にはアンドラーシ通りが追加された。TA
首都に温泉があるのはここだけ.
市内に大小100ヶ所以上あるが、代表的なものは,20世紀はじめに建てられたアールヌーボー様式のゲレルトホテル。
アクセス
空路
日本からの直行便はない。
欧州の都市で乗り継ぎでブダペストに入る。
ヨーロッパ各都市とも同日接続できる便は限られる。乗り継ぎ都市としてはフランクフルト、ヘルシンキ、チューリッヒ、アムステルダムなどが便利だ。
ウイーンからは近い距離にあるため、鉄道で入るのが一般的だ。
国境検問がなくなってからはいたって近い距離になっている。
陸路
ウイーンから近いため、オーストリアなどと一緒に旅行する場合には、ウイーンをゲートウエイにするといい。鉄道も長距離バスも首都ブダペストまでは頻繁の運行されている
空港
リスト・フェレンツ国際空港
Budapest Ferenc Liszt International Airport(空港コードIATA=BUD)
ターミナル2A(シェンゲン国発着)、ターミナル2B(非シェンゲン国発着)
ターミナル1は閉鎖。
2011年3月リスト・フェレンツ(フランツ・リスト)生誕200周年を記念して、フェリヘジ国際空港からリスト・フェレンツ国際空港に名称変更された。
市の東南東16kmに位置する。
空港から市街まで,
市内各方面へエアポート・ミニバス(乗合バン)がある。
ブダペストの鉄道駅
ブダペストには3つの重要な駅があり、街を貫通するドナウ川の右岸(ペスト地区)にはブダペスト西駅とブダペスト東駅が、左岸(ブダ地区)にはブダペスト南駅がある。
さらに南に第4の駅ケレンフェルド駅がある。
ブダペスト東駅 Budapest Keleti palyaudvar
ブダペストで最大のターミナル駅
バロシュ広場(Baross)に面している。
インターシティICや国際列車の多くはこの東駅発着となる。
ヨーロッパの各都市と結ばれています。オーストリア・グラーツとウィーン、ブルガリア・ソフィアとヴァルナ、クロアチア・ザグレブやスプリット、チェコ共和国・プラハ、ドイツのベルリンやハンブルク、ミュンヘン、イタリア・ヴェネツィア、ポーランド・ワルシャワ、スロヴァキア・ブラチスラヴァ、スロヴェニア・リュブリャナ、スイス・チューリヒ、トルコ・イスタンブールなど
ハンガリー東駅とブダペスト・リスト・フェレンツ国際空港を結ぶ路線がある。
駅舎はイクレクティシズム様式によって1881年から1884年にかけて建てられ、その当時ヨーロッパではもっともモダンな駅舎とされていた。
駅舎はジュラ・ロッホリッツ(Gyula Rochlitz)とヤーノシュ・フェケテェハージ(János Feketeházy)の設計によるものである。ファサードには、2つの彫像、蒸気機関の発明者ジェームズ・ワット、左に蒸気機関車として実用化したジョージ・スティーブンソンの像が立っている。
ブダペスト西駅 Nyugati palyaudvar
エッフェル塔で知られるギュスターヴ・エッフェルによって設計された。
西駅からは、スロヴァキアを抜けてチェコのブジェツラフ、ブルノなどへ向かう国際列車が発着するほか、ウクライナ方面へ向かう列車も発着する。ブダペスト地下鉄の3号線が西駅に停車する。
ブダペスト南駅 Deli palyaudvar
ブダペスト1区(ブダ側)にあるターミナル駅
南駅からは主にバラトン湖方面などハンガリー南部の都市へ向かう国内列車が発着する。
ケレンフェルド駅 Kelenföld
東駅、南駅、西駅につぐブダペスト第四の駅である。
ブダペスト市内の交通機関
路面電車
ハンガリー語ではVillamos(ヴィッラモシュ)と呼ばれる。
バス
町中をくまなく走るのはこれ。全車イカルスというハンガリー製のバス。
イカルスのバスは、ルーマニアやブルガリア、遠くは中国でも乗客を運んでいる。
トロリーバス
ペスト側の中心街を走っている。停留所の間隔が数百メートルと狭く、便利な反面遅い。
地下鉄
ブダペストはロンドンに次いで世界2番目、ヨーロッパ大陸では初めて地下鉄を開業した街。
現在4路線がある。
ラインカラー<赤>の東西線と<青>の南北線、そして<黄色>の1号線がある。国鉄の東駅とケレンフェルド駅を結ぶ南ブダ=ラーコーシュパロタ線(略称DBR線)は1999年着工の予定。
M1ミレニアム地下鉄(黄色)
M2東西線(赤)
M3南北線(青)
M4DBR線(緑)
アプト式電車
急勾配のブダの丘を登る電車。線路の間にもう一本凹凸が刻まれた線路があり、電車の下に取り付けられた歯車とかみ合いながら坂を登って行く。
近郊電車(HEV)
HEVとよばれる。現在は5路線。H5からH9番まである。他の交通機関への乗り入れはない。ブダペストしないは均一料金で市外は距離制をとっている。
ブダペスト市内の区間はブダペスト交通局の切符で乗車できる。
ケーブルカー
鎖橋のたもとから王宮の丘までの短い路線。観光客相手の路線で値段も高い気はするが、眺望は非常に良い。
チェアリフト
ブダの丘の中腹であるズグリゲットからヤーノシュ山山頂までの路線。冬は運休する。民家の軒すれすれのところを通ったり、随分高いところを通ったりする。ハイキングをする以外はあまり使うことはない。
ドナウ川定期観光船(ブダペスト・クルーズ船)
通年運航
特にトワイライトクルーズがおすすめだ。イルミネーションが美しい。
ドナウ水上バス
D-11、D-12、D-13と航路番号のついた市営水上バスで通年運航。
D-11とD-12は平日(7時から19時)、D-13(9時から18時)は週末と祝日におよそ30分から60分毎に運行される。
渡し舟が2ヶ所。ブダペストの北端のベーカーシュメジェルとウイペシュトを結ぶのと、チェペル島とモルナール島を結ぶもの。夏にはブダペスト市内のドナウ川を縦断する船も運航される。
ブダペスト市内の公共交通機関の乗車券
地下鉄駅、乗車券販売所、自動券売機、市内のHEV駅、キオスクで購入できる。
乗車券を改札せずに乗車した場合は無賃乗車と判断され罰金の支払いを義務付けられる。
どんな言い訳も通じない。乗車券を改札機に入れ刻印又はパンチを入れ(有効化する)、降りるまで持っていなければならない。検札が来たときには、有効化した乗車券を見せる。改札機はバスや電車は車内、地下鉄は駅の構内にある。
1回乗車券(乗車前購入)
車内購入1回乗車券より安い。
60分、深夜バスの場合90分有効
1路線の全線に有効で、途中下車、乗換、戻る事はできない。
ただし、有効時間内であれば地下鉄相互間での乗継は可能。
車内購入1回乗車券
60分、深夜バスの場合90分有効
1路線の全線に有効で、途中下車、乗換、戻る事はできない。
ただし、有効時間内であれば地下鉄相互間での乗継は可能。
乗継乗車券
2回目の改札から80分、ただし全体で100分以内有効。
2回目の改札を地下鉄で行った場合2回目の改札から80分で、しかも全体で100分を超えていても有効。
地下鉄区間乗車券
地下鉄3駅まで有効で、有効時間内であれば他の地下鉄路線へ乗継ぎ可能。
ただし、途中下車、戻る事はできない。
10枚綴り乗車券
60分間地下鉄相互間は乗継可能。
1路線の全線に有効で、途中下車、乗換、戻る事はできない。
24時間乗車券
自分で裏面に初回の乗車時間を記入する。
24時間グループ乗車券
24時間有効。同行する5名まで一緒に利用する。同じ車両に乗車する必要がある。
自分で裏面に初回の乗車時間を記入する。
5/30 BKK 24時間乗車券
24時間乗車券が5枚セットされた乗車券。購入から30日間の任意の日に5回使用可能。
ハンガリー鉄道(ブダペスト市内区間)、ヴォラーンバスへの乗車、並びに平日に限り水上バスD11、D12、D13にも乗船可能。
購入者本のみに有効 で、切り離しして複数人で利用することはできない。
72時間乗車券
最初の乗車開始時刻から72時間有効。使用開始日時を記入して乗車する。
ハンガリー鉄道(ブダペスト市内区間)、ヴォラーンバスへの乗車、並びに平日に限り水上バスD11、D12、D13にも乗船可能。
7日乗車券
最初の乗車開始日から7日間有効。使用開始日時を記入して乗車する。
ハンガリー鉄道(ブダペスト市内区間)、ヴォラーンバスへの乗車、並びに平日に限り水上バスD11、D12、D13にも乗船可能。
ブダペストカード
地下鉄、バス、路面電車、水上バスなどブダペスト市内の公共交通が乗り放題になる。
美術館や博物館の入場も割引料金になる。
このほか、一部レストランや温泉施設、エアポートシャトルバス、鉄道、バスツアーなど60施設、サービスが50%から10%で利用可能となっている。
24時間、48時間、72時間がある。
他人が使うことができず、パスポートなどの身分を証明するIDカードを持っていないといけない。
平日に限り水上バスD11、D12、D13にも乗船可能。
ウェブサイト、ブダペスト空港や市内観光案内所、主要地下鉄・鉄道駅、ホテルレセプションで購入できる。ウェブサイトでの購入の場合は5%割引となる
長距離バス
バスターミナル
目的地によって分かれている。
始発駅ではターミナル内でないと乗車券が購入できない。
行列を作らない。
定期観光ツアー
リバーライド市内観光
水陸両用車で、ドナウ河のリバークルーズにもなる。2時間。
Tel:3322555 発着地:Roosevelt Square
ブダペスト市内の橋
ブダとペストをつなぐ橋は9つ。
(上流から)
鉄道橋
アルバード橋 (マルギット島北端)
マルギット橋 (マルギット島南端)
くさり橋 (両端に2頭のライオン増)
エリザベート橋 (白いつり橋)
フランツ・ヨーゼフ橋
ペトーフィ橋
ラージマーニョシュ橋
中ノ島;マルギット島
主なみどころ
くさり橋 Szechenyi Lanchid
ブダとペストを結んだ最初の橋で1849年に完成。夜間は王宮とともにライトアップされ、ドナウ川の水面にも美しい姿を映し出す。セーチェニ・イシュトバーン伯爵の命により建造されて以来、ハンガリーにおける数々の歴史の舞台として国民のシンボル的な存在となっている。1989年「鉄のカーテン」撤去後、共和国に体制転換した時には市民がこの橋に集まり、新たな歴史の始まりを祝ったことは記憶に新しい。橋の両側には、歴史を見守り続けてきたライオン像が座っている。
ブダ地区
ブダの王宮を中心とする、ハンガリーの苦難と建国の歴史を今に伝える地区。
バロック様式の壮麗な宮殿を中心に広がる。
この一帯は世界遺産に登録されている。
ブダの王宮 Budavari palota
14世紀に完成した王宮は、700年に渡りハンガリー国王の居城として使用されてきた歴史を持つ。15世紀にはマーチャーシュ1世が集めた職人や芸術家により中欧のルネッサンスの中心地として栄えた。トルコとの戦いで壊滅した王宮は、17世紀になってバロック様式の宮殿として再建されるが、その後も大火災や2度の世界大戦を経て再び打撃を受けた。現在の姿は1950年代に修復されたもので、美術館や博物館として公開されている。中世から現代までのハンガリー美術を集めた国立美術館 Magyar Nemzeti Galeria や、13世紀の建築当初の装飾彫刻や増改築の資料を地下室や洞窟を利用して展示するブダペスト歴史博物館 Budapesti Torteneti Muzeum 、ハンガリーが生んだ音楽の巨匠リストやバルトークが活躍した時代を紹介する音楽史博物館 Zenetorteneti Muzeum などが公開されている。
マリア・マグドルナ塔
マーチャーシュ教会 Matyas templom
三位一体広場 Szentharomsag ter にある教会。ペスト側からも目を引くほど高くそびえ立つ尖塔を持ちブダペストのシンボルとなっている。正式名は聖母マリア教会で、戴冠式や国王の結婚式を行なう教会だった。13世紀の創建当時はロマネスク様式だったが、19世紀初めにネオゴシック様式に改築された。内部には、美しい装飾の主祭壇やステンドグラスが見られる。教会地下には、「聖なる王冠」のレプリカなど美術品が展示されている。春から秋にかけては教会内でコンサートが催される。
漁夫の砦 Halaszbastya
ドナウ川に沿って建つネオロマネスク様式の7つの尖塔と回廊をもつ見晴台。マーチャーシュ教会の北側にあり、円錐形の屋根が特徴的。目の前に流れるドナウ川と対岸のペスト地区までを一望できるスポットとして観光客でにぎわう。
王宮の地下洞窟 Budavari labirintus
ブタ側はカルスト台地のため、王宮の丘の地下には地下迷宮と呼ばれる地下洞窟が縦横に走っている。その一部は観光用に公開されガイドツアーで見学が可能だったが、2011年7月から閉鎖されている。
ゲレルトの丘
円形劇場跡
ヤーノシュ山
ペスト地区
国会議事堂など、1867年に始まったハンガリー・オーストリア二重帝国時代の面影を残す。
平和を勝ち取った現在のブダペストの石杖となったところ。
国会議事堂 Orszaghaz
横268m、奥行き118m、ドームの高さ96m
設計はシュテンドル・イムレ、ネオゴシック様式で建てられた。1904年完成。
部屋数691、ハンガリー国の前身マジャール国の成立の896年から1000年を経過した1896年、1000年建国祭が行われた。国会議事堂は未完成ながら初めての議会がここで執り行われた。
議事堂の中央ホールには、聖イシュトヴァン1世の王冠が展示されている。
王冠は第2次世界大戦終了間近かに爆撃を避けるためにアメリカ軍によってアメリカに持ち出され、保管されていた。1978年にハンガリーに変換されて2000年のハンガリー建国1000年に国会議事堂中央ホールに帰ってきた。
世界各地の建築様式を取り込んだ折衷主義建築となっている。ネオゴシック様式の尖塔にルネッサンス様式のドームを持つ外観は調和を持ち、外壁には歴史上の人物像が並ぶ。バロック様式の内部は豪華な装飾が施されている。2000年に民族博物館から移された歴代ハンガリー王の王冠は必見のものとなっている。場内はガイドツアーで見学が可能。
英雄広場 Hosok tere
くさり橋からアンドラーシ通りを真っ直ぐ進んだ突き当たりにあるのがプダペスト最大の広さを誇る英雄広場。ハンガリー建国1000年を記念して1896年に造られたもの。中央には高さ35mの建国記念碑が設置され、その最上部には大聖天使ガブリエルの像が立っている。
西暦1000年、クリスマスの日、大天使ガブリエルが時のローマ法王シルベステル2世の前に現れ、イストヴァン1世をキリスト教国ハンガリーの王にするように告げたと伝えられている。
周囲にマジャール族の7人の部族長の銅像が並ぶ。
大首長アルパードは7部族を引いて、ウラル山脈から現在のハンガリー平原へと進み定住したのである。
そして、アルパートの子孫がのちにハンガリー王国を建国するイストヴァン1世なのである。
広場の奥には、アーチ状の建造物が建つ。
ハンガリーにとって重要な14人の像が立ち並んでいる。
その一人目は聖イストヴァン1世、最後の14人目はオーストリア・ハンガリー2重帝国からの独立運動を主導したコシュート・ラヨシュ。
日中は市民の憩いの広場として親しまれている。
聖イシュトバーン大聖堂 Szt. Istvan Bazilika
デアーク広場 Deak F.ter の北にある。
ブダペストで最大、ハンガリー国内で2番目に大きな教会。
19世紀半ばに着工。およそ半世紀の時間をかけて20世紀に完成した。
ネオルネサンス様式の建築で、ドームの高さは96m、この高さは、7人のマジャール族の部族長がハンガリー平原に定住した年、896年の96に合わせたもの。
この大聖堂で祀っているのが教会の名前にもなっている初代ハンガリー国王イストバーン、表面の破風の中心の聖母マリアのすぐ右の像。
他国への侵略を続けてきた政策に終止符を打ち、キリスト教に改宗することで内政の安定を目指したのが、イストバーンだった。
西暦1000年、ローマ帝国の同意を得て、ローマ教皇から王冠を拝領。あたらな一歩を記したのだった。
マジャール族をキリスト教へと導いた聖イシュトヴァン1世、彼は初代国王であり、同時に聖職者でもあった。傍らには、イシュトヴァン1世のたった一人の息子、イムレ王子の石像がある。寄り添っているのは、王子の教育者ゲッレールト。
王子イレムは狩りの時、イノシシに突き刺され、不慮の死を遂げた。
礼拝堂の内部は初代国王の強い意思を表すかのように壮麗さと威厳を漂わせている。
中央の祭壇にはイストバーンの聖遺物となる右手首のミイラが祭壇の奥に祀られている。
キリスト教に改宗する以外、ハンガリーの生き残る道はないと考えたイストバーン、その先見の明が国の発展の基盤となり、国を守ってきた。
建国の父であり、国を守り続けたイストバーンは今も多くの人の尊敬を集めている。
直径約22mの巨大なドームの周囲に張り出したテラスからはプダペスト市街を360度見渡すことができる。
市民公園 Varosliget
英雄広場の裏側に広がる市民の憩いの場。西洋美術館、現代美術館、アールヌーヴォー様式建築の動植物園、サーカス、木造のジェットコースターのある遊園地、各種様式で建設されたヴァイダフニャド城、セーチェニ温泉、高級レストランのグンデル、ロビンソン、家庭料理のバドイワールなどがある。
国立オペラ劇場 Magyar Allami Operahaz
1884年に完成し初演を迎えたヨーロッパ有数のオペラ劇場。
第二次大戦の戦火を免れたネオルネッサンス様式の建物は、建築家イブル・ミクローシュや画家ロッツ・カーロイ、彫刻家シュトローブル・アラヨシュなど多くの芸術家が関わったもの。劇場の入口には、作曲家リスト・フェレンツと劇場設立者エルケル・フェレンツの2人の銅像が立っている。グスタフ・マーラーが音楽監督を務めたこともある。オペラ観劇以外にも内部見学のガイドツアーが行われ、階段や天井など華麗な装飾を見ることができる。
リスト・フェレンツ記念博物館 Liszt Ferenc Emlekmuzeum
ハンガリーで音楽の父と呼ばれる作曲家かつピアニストでもあるリストが住んでいた家で、かつてはここで音楽学校も開いていた。現在は博物館として公開されており、彼が実際に使ったピアノや家具などが展示される。
コダーイ・ゾルターン記念博物館 Kodaly Zoltan Emlekmuzeum
音楽による教育方法を開発し世界に広めた作曲家、コダーイの住居(アパートの1室)を博物館として公開。彼が各地の民謡を収集するのに使った機材や、譜面、家具などが展示されている。
バルトーク・ベーラ記念館 Bartok Bela Emlekhaz
静かなヤーノシュ山に位置する。民族音楽を研究し20世紀の音楽の礎を築いた作曲家、バルトークの住まいが記念館として公開されている。自筆の譜面などが展示されるほか、小ホールではコンサートが行われることもある。
中央市場 Nagyvasarcsarnok
広大な敷地面積を誇る常設市場
19世紀末のネオゴシック様式。
ジョルナイのタイルで装飾された美しい建物は必見。内部は生鮮食料品店が並ぶ市民の台所。2階のみやげショップは品揃えが充実している。旅行者に格好のお土産がたくさん見つかる。
バルーン・クラブ Ballon Klub
国鉄西駅に隣接したウエストエンド・ショッピングセンターの屋上にあるアトラクション。150m上空からブダペストを見渡せる。
マルギット島 Margitsziget
ドナウ川に浮かぶ島で全体が公園になっている。13世紀のハンガリー王ベーラ4世の娘マルギットの名から付けられた。18世紀にハプスブルグ家により公園として整備される。島内の源泉を利用した温泉ホテルやプールがあるほか大噴水の広場などがあり、地元の人たちの憩いの場となっている。
芸術宮殿
国立コンサートホール
ハンガリー最大(1900席、7700本のパイプオルガン)
祝祭劇場
450席
ブダペストの温泉
ハンガリーには温泉が数多くある。特にブダペストには100を超える数の源泉、約50の浴場施設がある。およそ2000年前、古代ローマ人がブダペストを征服後に温泉浴場を造って以来、社交場として現在に至っている。温泉は大きく2種類あり、宿泊施設に付設して一般に公開しているものと、温泉のみの施設とに分けられる。
旅行者でも温泉を気軽に楽しむことができるが、日本の温泉とは少し事情が違う部分もあるので注意。温泉プールやホテルの温泉では水着や水泳帽着用で入る、湯温は平均で35℃とぬるめ、曜日により男女の入浴日が変わる、など。また、温泉は本来療養のための施設とされているので、治療設備が整っており医師が常駐するところもある。また、多くの温泉ではマッサージやエステが受けられる。
以下は市内の主な温泉施設。
ゲッレールト温泉 Gellert furdo
ダヌビウス・ホテル・ゲッレールトの中に温泉施設があり、宿泊者以外でも料金を払えば利用できる。1918年完成のアールヌーボー様式で吹き抜けの採光屋根の屋内プールが有名。夏には屋外にある波のプールも人気となる。
セーチェニ温泉 Szecheny furdo
ヨーロッパ最大規模の温泉で、屋外に広々とした温泉プールがある。3つあるプールはそれぞれ温度が異なり、流れるプールなどもある。湯に浸かりながらチェスを指す設備も用意されていて、この温泉の名物となっている。
キラーイ温泉 Kiraly furdo
1570年、トルコ占領下の時代に造られた歴史あるトルコ風呂となっている。エキゾチックな円形浴槽やスチームサウナなどを楽しめる。曜日によって男女別に分けられている(月・水・金は男性のみ、火・木・土は女性のみ)。
ルカーチ温泉 Lulacs furdo
ローマ時代に起源を持つ温泉だが、現在の建物は1984年の建築。温泉とプールに加えて、きちんとした外来病棟も備え治療のための利用者が比較的多い。なお、胃腸炎などに効果があるという飲用温泉も販売されている。
ルダシュ温泉 Rudas furdo
ブダ側のドナウ川沿いに建つ1566年建造の浴場。回廊に囲まれた八角形の風呂は男性専用で、芸術家たちがよく訪れるという。女性も入れる温泉プールや個室の浴槽などもある。
コリンシア・アクインクム Corinthia Aquincum
ドナウ川沿いに建つ5ッ星のホテル。モダンな建築の温泉ホテルとして1991年にオープン。温泉プールやサウナ、フィットネス、マッサージ、美容室などを完備する。ドナウやマルギット島の景観を楽しめる立地。
テルマル&コンフェレンス・ホテル・へーリア Thermal & Conference Hotel Helia
フィンランドの建築家が設計した温泉ホテル。静かで落ち着いた環境の中、スポーツクラブのような明るい雰囲気となっている。最新の医療設備も整っている。ドナウ川に浮かぶマルギット島から湯を引いている。
グランド&テルマル・ホテル・マルギットシゲット Grand & Thermal Hotel Margitszige
マルギット島にあるグランドとテルマルのふたつの温泉ホテル。島内の源泉を利用しており、温泉医療施設が整備されているのが特徴。疲労回復にも効果があるとされる。
レストラン
マールヴァーニ・メニャソニMarvang menyasszony
「大理石の花嫁」という意味。
ハンガリーの民族料理とショウが楽しめるツーリスティックなレストラン
近 郊
子供鉄道 Gyermekvasutas
ブダペスト市内から車で15分、
1948年、当時の社会主義政権の時代には、労働の大切さを学ぶために、共産圏各国とも同様の公園が作られていた。
運転手以外450人の駅員はすべての仕事を子供だけで賄う。
子供たちが労働の尊さを学び、先輩を敬う気持ちをはぐくむため、1950年に始まった。
10~14歳の子供たちが鉄道員として働いている。
指導教官に助けられながら、ダイヤの調整、駅のアナウンス、車掌とすべてをこなしている。
全長12kmの距離を20km/hで約45分走る。
始発駅フーヴシュヴルジHuvosvolgy駅。
8つの駅を約40分で結ぶ観光鉄道。
終点はセーチェニ山Szechenyi-hegy駅。
週末にはSLも運行され、客車にはストーブを備えられている。寒くなると子供の車掌が火をつけ石炭をたきに来る。
ハンガリー鉄道が運営していて、年間3万人の人が訪れている。
毎年100人の新入生が入ってくる。はじめの4か月ほど鉄道の知識を学ぶ。
(アクセス)
ヒューヴェシュヴェルジHuvosvolgy:Szell Kalman ter広場から路面電車56、61番で終点。
セーチェニの丘:登山電車60番利用
ゲデレー宮殿
オーストリア・ハンガリー二重帝国の皇帝夫妻,フランツ・ヨーゼフ皇帝と皇后エリザベートがハンガリーを訪れたときに滞在した地。
内部はエリザベートが好きな色の紫に統一されている。
エリザベートの
エリザベート橋(エルジェーベド)
エリザベート広場
エリザベート展望台
など
フンガロリング
モジョロード郊外
F1のハンガリーGP開催地