概要 アテネから北西約180kmと日帰りでの訪問も可能な遺跡の町。 古代ギリシャ人が「大地のへそ」と呼び、世界の中心だと信じていた地である。 パルソナス連峰の南に流れるプレイストス川の峡谷のそそり立つ岩壁を背にして広がるデルフィの遺跡が、古代宗教の中心地として現在も荘厳な雰囲気を漂わせている。 神託が行なわれたアポロン神殿が聖域の中核。 紀元前650年ごろに建造されたドーリス式の神殿だが、破壊と再建を経て、現在の遺構は紀元前4世紀のものといわれる。 神殿を見下ろす位置にある野外劇場は、岩盤を削って建造されたもの。およそ5千人を収容し、演劇や音楽祭が開かれていたといわれる。 その上方には紀元前5世紀の競技場スタディオンがあり、178mの長さの陸上トラックにはスタートとゴールを示す石板も残されている。現在でも夏にはこの競技場で音楽と古典演劇の祭典が行なわれている。 デルフィ博物館には、「御者の像」をはじめ遺跡から発見された像や奉納品などが展示されている。kbt~ |