ペルージユ Perouges
概要
リヨン Lyonの北東 34kmに位置し、フランスの最も美しい村のひとつとして登録されている。
1996年に開催されたリヨン・サミットでは当時のクリントン大統領や橋本龍太郎首相も訪れた。
なだらかな丘陵(標高 290m)の上に周囲 400m程の城壁で囲まれた小さな街で中世の雰囲気を色濃く残している。
そのためにAlexandre Dumas作の映画『三銃士』Les Trois Mousquetairesをはじめとした数々の映画のロケ地としても使われている。
そもそもこの町の誕生は、イタリアのペルージャと深い関係がある。
紀元前2~3世紀、勢力を増してきた古代ローマ帝国の圧政を逃れ、ペルージャからガリアの地(現在のフランス)へと移り住んだ人々が築いたのが このペルージュの村なのである。
丘の上に村を築き上げ、そこに故郷と同じ名前をつけて、いつまでも故郷を胸に刻みつづけることにしたのである。それがフランス語読みで「ペルージュ」となった。
一時は廃墟になりかけ、近代化から取り残され古い石造りの村のままだった。
過疎化する村に残った村人が中世の古い建物をそのままの姿で保存して観光資源にした。夏季シーズン中は観光客でにぎわっている。
ペルージュは城壁で囲まれた古い町で、曲がりくねった石畳の道かあり、いかにも昔のフランスの町らしい面影をのこしている。
1468年のサヴォワとの戦いの後、瓦礫の山からほぼ完全な復興を果たした。最も古い家々はまだハ-フティンバー、持送り式の造りになっている。職人や商人の家は簡素なものだか、金持ちや貴族の家は窓の縦仕切やひさし、偏円アーチなどにブレス地方特有のゴシックとルネッサンスの過渡期的な様相が現れている。
アン・オー門(上門 La Porte d’en Haut)とラ・アル広場は、その周辺のホテルや博物舘、菩提樹(1792年に「自由」の木として植えられた)とともに、際立って美しい場所になっている。
旧市街はゆっくり散策しても30分もかからないで一周できてしまう。
旧市街の道は、中世のごつごつした石畳の道そのままで、ハイヒールや滑りやすい靴はおすすめできない。
ペルージュは2時間もあれば十分見て回れるほどの小さな町で、リヨンからの日帰りに格好の地である。
アクセス
タクシーでもリヨンから100ユーロほど。
シーズン中は定期観光もある。
鉄道
リヨンのパール・デュー Part-dieu駅からペルージュへ
リヨンには駅が2つありますが、パリからの列車の到着やペルージュへ行く列車はパール・デュー駅 Gare de Lyon Part-Dieuから発着する。
リヨンからメクシミューMeximeux-Perougesへ向かうTERで約30分リヨンから6つ目の駅。
Meximeux-Perouges駅からペルージュの村へ徒歩で約20分で村の入口に到着。
駅を出たら左に歩いて、ロータリーみたいなところrond pointに標識がある。
ショッピングセンターを左手に見ながら左に進む。
まっすぐ歩いてたらフランスの美しい村」Villages de Franceの看板の下に
Cite Pietonsの標識が見えるから、右に曲がる。
雨天だったら徒歩20分があるから鉄道利用は止めた方がいい。
リヨンへ戻るホームは反対側で地下道(passage)souterrainでわたる。
市街地
城壁教会 L'eglise Forteresse
マグダラのマリアに献堂された15世紀の教会。
プランス通り Rue de Princes
村一番の職人や商人、領主が住んでいたエリアで、15世紀ごろに建てられた大きめの邸宅が並んでいる。
ロンド通り Rue des Rondes
村を一周囲んでいる通りで、織物職人や鍛冶屋、肉屋など職人たちが居住していた家屋が連なっている。
下町のようなエリアで、小ぶりな石造りの家が連なり、窓や軒先には花や植木が飾られている。