トゥール Tours
概要
ロワール河と、支流のシェール川の間に位置し、ロワール古城めぐりの拠点の町として知られる。
第2次世界大戦で攻撃を受け、街並は大きく破壊されたが、現在ではその大部分の復元されている。町の中心のナショナル通りRue Nationaleは白を基調とした上品な建物が建ち並び、最新式のトラムが行き交う都会的な街並みとなっている。
町には中世の面影が多く残し、石畳の細い路地が沢山走る。
古代ローマ都市があった場所であり、4世にはキリスト教の布教の中心地となった。
ローマ軍の兵士でもあった司教サン・マルタンは奇跡の力を持つと信じられ、死後もサンマルタン寺院に祀られた。
8世紀にはシャルルマーニュが数多くの学校を創立したこともあり、現在も市内にはトゥール大学をはじめ、国立音楽学校、ルネッサンス高等研究所などの研究機関があり、活気ある学生の町の側面も持っている。
15世紀頃には歴代の国王が温暖なこの地方に滞在し、ルイ11世の時代にはトゥールがフランスの首都になり、歴代フランス王が統治したことのある歴史ある町。
ロワールの古城をじっくり時間をかけて巡るには、パリに滞在しているより、トゥールに滞在してレンタカーまたは少人数の場合にはヴァンをチャーターして巡る方がいい。Qkbt
アクセス
鉄道
パリ・モンパルナス駅からTGVで約1時間。
トゥールより先のボルドー方面へ行くTGVはトゥールは経由しない。一つ手前、ロワール河の対岸の駅St-Pierre-des-Corps停車となる。
ヴァンやバスなどでロワール古城めぐりをする場合には、車の駐車場所が近いSt-Pierre-des-Corps駅下車の方が便利だ。トゥールまでしか行かないTGVもSt-Pierre-des-Corpsに停車する。
市街地
プルムリョー広場 Place Plumereau
旧市街の中心で沢山のカフェが建ち並んでいる。
三角屋根の木組みの家々が囲む。
この町の首都がおかれていた15世紀の面影を今に残す歴史的建造物である。
木組みの家には窓枠や柱などに沢山の彫刻で飾られている。どれも中世の日常や流行が刻まれている。斧を持った人物の彫刻のあるのはこの家を造った職人の家である。
どれも15世紀当時の姿そのものである。
こうした彫刻は富の象徴として刻まれたという。
顔が削り取られているのは16世紀の宗教戦争の傷跡である。
市場 Les Halles Marche
毎水、土にオープン。
肥沃なロワール地方の土地の珍しい食材がたくさん並ぶ。
見どころ
サン・ガシアン聖堂 Cathedral St. Gatien
13-15世紀に建てられた荘厳なフランボヤン・ゴシック建築の傑作。
中世の時代、大聖堂にはヨーロッパ各地から多く巡礼者が訪れたという。
トゥール美術館 Musée des Beaux-Art de Tours
大司教館だった建物を改装したもの。