ヴェズレー Vezelay

概要

- ヴェズレーはブルゴーニュ、モルヴアン地方の北部の小さな村。
キュール川の谷にのぞむ丘の上の、趣のある村。
旅行者にはとくに、素晴らしいバジリカ聖堂のある村として知られている。

スペインのサンチャゴ・デ・コンポステラに通じる巡礼の道のひとつ「サン・レオナールの道」の起点となっていた町で、世界遺産に登録されている4つの巡礼路にも含まれている。
丘の上に城壁に囲まれた古い街並みがあり、中世の趣きを残している。
その中心に佇むサント・マドレーヌ教会は、ブルゴーニュ・ロマネスク様式の代表的な建築。
聖堂を中心に古い家々が寄り添うようにして立ち並び中世の面影を十分に残している。

見どころ

サント・マドレーヌ・バジリカ教会 Basilique Sainte-Madelaine

1096年から1104年にかけて建てられ1120年には火災に遭ったが すぐに再建された。
もともとここには878年に建造された修道院があり、1050年に聖女マドレーヌに捧げられました。マドレーヌとは聖書に出てくるマグダラのマリアのことで、ラザロの姉妹で、キリストが復活した朝に誰よりも先にその出現を知り 使徒たちに告げる役割を与えられた女性である。
ここにマグダラのマリアの遺骨を祀ったとされ、多くの巡礼者が押し寄せることとなった。しかし、13世紀にプロバンス地方の同名の教会で遺骨が発見され、権威は凋落してしまった。
聖堂がこの聖女に捧げられて以来 ヴエスレーはフランス有数の巡礼地となり、間もなく広大な聖堂を建てなければならなかった。
外観で注目されるのは、堂々たるロマネスク様式の身廊(13世紀に一列に並ぶアルク=プータンの控え壁がつけられた)、サン=タントウーヌの塔、レナヨン様式の礼拝堂のある見事な出来ばえの後陣(テラスからはキュール川流域の眺望が楽しめる。
  中央正面入口のタンパン(入口上部の半円形の部分)には、使徒たちに恩寵を伝え布教の旅に送り出すキリストの姿が描かれている。
 10の梁間からなるロマネスク様式の身廊は1120年から1135年にかけて再建されたもので、その広さと明るさは異例である。半円形のアーチの列廊、階上席も見せかけのトリフオリウムもないこと、多色の建築素材 壁面埋めこみの円柱(付け柱ではなく)、そしてとくに、内部空間の主要郡分を覆う交差ボールトといった点に、フルゴーニュ地方の独創性が表れている。主な装飾は柱の上の1106年以降に彫刻がほどこされた一連の柱頭である。
彫刻の主題は新・旧約聖書、聖者たちの生涯 教訓話 寓意的だが装飾的な動物図像などで、オータンの聖堂の様式を予告する動きと才気が表れている。

聖堂は損壊が進んだが、19世紀になって作家プロスペル・メリメに美術的価値を見出され、再建されるに至った。
身廊のアーチに2色の石材が使われ、濃淡のある縞模様になっているのが印象的だ。

「ヴェズレーの教会と丘」として1979年に世界遺産に登録されている。Qkbt

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丘の上の大聖堂への道の中ほどにある。















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