オータン Autun

概要

古代ローマ時代、ユリウス・力エサルによるガリアの平定後、半世紀たって、アウクストウス皇帝は、リヨンとサンスを結ぶローマ街道に沿って、アルー平野のはずれの小山の上にオータンの町を創建した。
ガロ・ロマンGallo‐Roman文化の拠点となっていた。
この新興都市は範をローマにとり、その城壁は6kmにわたり、交通の要衝として栄えた。
市内にはローマ劇場、円形劇場などの古代遺跡が点在する。

町の魅力はとくにアエドウェイ族に影響を及ぽした。アエドウェイ族は、ブーヴレ山(西へ29km)にあって周囲5kmの城壁をもつ城塞都市ピフラクトに住んでいたが、ついにはオ一夕ンにやって釆て、住み着いたのだった。 

中世には、町は丘の上部に集中してしまった。
旧市街はシャン・ド・マリス広場を中心に広がる。ひときわ目を引く尖塔を備えるのがサン・ラザール大聖堂。大聖堂のすぐ近くにはロラン美術館がある。Qkbt

アクセス

鉄道

パリ・リヨン駅からディジョンDijonまでTGVで約1時間45分、
Dijonで乗り継いでEtangまで70分、さらに乗り継いでAutunへ約15分。
駅から市街中心地まで12分ほどかかる。

見どころ

サンラザール(聖ラザロ)大聖堂

1120年から1146年に砂岩で建造されたもの。
その呼び名のラザロは、キリストによって病死後4日目に甦ることのできたキリストの友人で、その遺物がマルセイユからもたらされたばかりだったラザロに因むもの。
ブルゴーニュ地方のロマネスク様式の特徹は、外部は15世紀に石の塔と尖塔が付け加えられて変わってしまっているが、内部には残っている。
大きなアーチ列に見られる尖頭、横断アーチの上にのる尖頭アーチの半円筒形天井、アーチ列と側廊の屋根裏のあいだの裸の璧を飾るための偽の三連窓(トリフオリウム)などに特徴が見られる。
アルー門の回廊とまったく同一の彫刻があるこの三連窓は、12世紀中葉に古代建築がいかに影響を及ぼしたかを示している。

サンラザール大聖堂のみどころは、12世紀ブルゴーニュ派の彫刻群。
主にジルベルトウス工匠の作品で、ジルベルトウスがヴエスレーに到着した1125年から1145年のあいだに制作されたもの。
正面扉中央入口の半円形の部分(タンパン・1135年制作)は「最後の審判」「東方の三博士」などの彫刻群で飾られている。
キリストはひときわ大きな姿になっており、キリストによって審判された者は上段の天国または下段右側の地獄へと送られるというわけである。登場人物はどれも背丈があるが、タンパンにあるためそれほど不自然には感じられない。
聖堂内の円陣横の階段を上ってところに身廊の柱の柱頭彫刻(照明あり)があり、「東方三博士の来訪」「出エジプト」など美術品を展示するコーナーがある。


ロラン博物館

大聖堂手前、左側。
ロマネスクのレリーフ「イブの誘惑」は大聖堂に飾られていた彫刻で、「最後の審判」と同じ人物の作品とされている。
ほかにローマ時代の発掘品をはじめ、見事な柱頭彫刻などコレクションなども展示されている。


ローマ遺跡

神殿跡,城門,円形劇場跡
市街地の東側にある。

ユルスリーヌ国際文化センター

オータン在住の美術家高橋久雄氏はフランスに残る中世のフレスコ画の修復を数多く手がけている。
1997年、彼はサンラザール大聖堂南のユルスリーヌの塔を購入し、2000年2月に国際文化センターを設立した。現在は付属する小聖堂に新たな壁画を制作中。
センターではフレスコ画作家の要請やコンサートなどのイベントも行われ、日仏文化交流の場としている。















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