メッス Metz


概要

モーゼル川沿いに開けたロレーヌ地方の中心都市
ルクセンブルクとドイツに流れるモーゼル川とセイユ川という2つの川に挟まれ、パリからドイツ、そして北海から地中海を結ぶ貿易路の中継地点となっている町。
かつてドイツ領だったこの町には、今もドイツ風の街並みが残る。
古くはケルト人の拠点であり、ローマ帝国にも属した歴史を持つ。

町の起源は3000年前に遡り、フランス有数の歴史を持つ。
ドイツ国境に近いこの街はかつてフランスとドイツと交互に併合された複雑な歴史を持つ。
街なかで威容を見せるゴシック様式の大規模な建築がサン・テティエンヌ大聖堂。
8世紀から16世紀にかけて建設されたもの。

市内にはコクトーがステンドグラスをデザインしたサン・マクシマン教会、ローマ遺跡からの発掘品などを展示するクール・ドール博物館などの見どころがある。

近年は現代アートの町として知られている。

アクセス

鉄道

パリ東駅 Gare de l'EstからTGV東線で1時間25分、

高速A4号線で3時間(330km)。

市街地

サンルイ広場 Place Saint-Louis

旧市街の中心となる広場、回廊が美しいイタリア様式の建物が並ぶ広場。今も多くの人々でにぎわっている。
クリスマスマーケットもこの広場で催される。
その昔、サンルイ広場には多くのイタリア商人が集まっていた。そのため、広場にはイタリア芸術の影響を受けたアーチ型のアーケードを持つ建物が残っている。
ここサンルイ広場はヨーロッパ中の商人でにぎわっていたという。
ドイツの方から来た商人たちがこの広場へ来て、ベンチの上でお金の両替をしていた。そのベンチをフランスではバンというがそれからバンクBankという言葉が生まれた。
イタリア人の両替商はアーケードの下の石造りのベンチに貨幣を並べて両替を行っていた。

ドイツ門 Porte des Allemands

街の東部にある門で、中世に街全体を囲む城壁が建造された。その名残のドイツ人の門である。

屋内マルシェ Marche convert de Metz

大聖堂の前に建つ。毎土曜の 7時-13時 は屋外のマルシェも開かれる。
1831年の建物で、かつて大聖堂に通う神父たちが暮らしていた。
Place de la Cathédrale

サーフノアール通り

メッスで最もにぎわう通り、週末にはドイツから遊びに来る人も多い。

レパブリック広場

12月はクリスマスマーケットでにぎわう。

ダルム広場 Place d'Armes

サン・テティエンヌ大聖堂が圧倒的な存在感を見せる広場。
1761年にメッス入りした建築家ジャック=フランソワ・ブロンデルが、広場周辺の建築物の整備改修を担当。ダルム広場は18世紀の都市開発の成功例として、パリのヴァンドーム広場やコンコルド広場と並び語られる。

見どころ

サン・テティエンヌ大聖堂 Cathédrale St-Etienne de Metz

13世紀から20世紀にかけて建設されたものでゴシック建築の傑作。
外観が黄味が飼っているが、メッス近郊の山で採れるジョーモンという黄色い石が使われているからである。ジョーモンとはフランスで黄色を意味するジョームとモン(山)を組み合わせた言葉である。
1220年に建設を始め、300年以上の年月をかけて1550年に完成した大聖堂。
フランス最大(6500㎡)のステンドグラスがある。
数々の芸術家たちが手がけたステンドグラスで、特にシャガール作のものは有名。

サンマキシマン教会 Eglise Saint-Maximin

旧市街のはずれ。
メッスからローマへの街道筋に建つ。5世紀に建造。
詩人、小説家、映画監督、彫刻家など様々なジャンルでその才能を見せつけた。
ジャンコクトーのデザインによるステンドグラスがこの教会の見どころだ。
一般的に教会のステンドグラスのモチーフは聖書に表される物語や聖人が中心だが、ジャンコクトーのデザインしたのは、平和の象徴である鳩やアフリカの仮面、蛇と云った聖書の中身からは遠いもの。色の濃淡で描かれたコクトーのデザインは、他のステンドグラスとは一線を画し、この教会を訪れる人々を魅了している。
モーゼル河畔には散歩道があり、とてもいい雰囲気で、絵になる風景がある。
61 rue Mazelle

サン・ピエール・オー・ノナン教会
Eglise saint pierre aux nonnains

4世紀末に建てられたフランス最古の教会

テンプルヌッフ Temple Neuf

1901年と1905年の間にドイツがメッツを併合した際に建てたプロテスタントの教会だった。

ポンピドゥセンター分館 Centre Pompidou-Metz

2010年5月12日にポンピドウセンター分館がオープンした。
メッス駅近くの旧貨物駅跡地を再開発計画による芸術振興プロジェクトの一環として2004年に着工されたもの。
建築コンペで選ばれた日本の建築家坂茂(ばん・しげる)氏とジャン・ド・ガスティーヌの設計によるもので、中国の竹編みの笠をイメージした巨大な六角形の木組みの屋根を持つ建物。大仏殿の入り口のようなイメージだ。
延べ床面積17,000㎡あり,長さ約90mの細長い箱が3本交差した4階建て構造で、5000㎡に及ぶ空間と天井を覆うグラスファイバーとテフロン製の8000㎡の幕が夜間照明で半透明に映える。建物は3つのギャラリーからなる。
照明デザイナー石井リーサ明理女史(パリ在住)が担当したもの。
作品はパリのポンピドゥセンターの所蔵作品65000点の中から780点を選んで展示している。企画展、イベント、パーフォーマンス、コンサートなどでも使われている。

坂茂は紙を使った大胆な設計や大規模災害からの復興支援などに積極的に取り組むなどが評価され、2014年にプリッツァー賞を受賞。
地震災害に遭ったニュージーランそのクライストチャーチに紙のカテドラルを建設している。
東日本大震災津波支援プロジェクトの避難所用の間仕切りシステムなどの取り組み。
ポンピドーの屋根を支える柱は竹で編んだ帽子をモチーフにするなど、どこか東洋的雰囲気を感じさせる。
コンペで坂茂のデザインがオリジナリティがあった作品として選ばれた。

1,Parvis des Droits de l'Homme, Metz
月・水曜:11:00-18:00、木・金曜:11:00-20:00、
土曜:10:00-20:00、日曜:10:00-18:00
入場料7ユーロ(26歳未満無料)
アクセス
TGVメッス・ヴィル駅から徒歩2分、メッスの旧市街から徒歩10分
www.centrepompidou-metz.fr

ホテル

シタデル Citadelle 4星

エントランスだけはモダンに作られている。
5 Ave Ney
03 87 17 17 17 www.citadelle-metz.com
昔は穀物倉庫だった建物をモダンにリノベーションしたもの。モダンアートの町にふさわしい客室。

ショップ

メッスにはショップにもアート作品が並ぶものが目立つ。

Talente D'Art

お土産探しにお薦めの店
15 Place de Chambre
www.talentsdart.com
6人の若手アーチストの作品を販売している。















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