概要 | |
(バーデン=ヴュルテンペルク州) 人口:約55000人 -バーデン Badenとは温泉を意味する。 -穏やかな気候、シュヴァルツヴァルトの森から流れ出すオース川や、その緑濃い渓谷がつくりだす魅力的な景観が町を美しく彩る。 -2000年前,ローマのカラカラ皇帝の時代に、ここの地下から湧き出る約70℃の温泉がリューマチの治療に効能があることに気づく。 -12世紀に入って、ツェーリンゲン家がここを居住地とし、さらに16世紀には、近代医薬学の祖であるスイスのパラケルススParacelsus (1493−1541)がここでツェーリンゲン家の人たちの治療を行っている。 -バーデン・バーデンの名が広く知られるようになるのは19世紀になってからで、フランス人実業家ジャック・ベナゼJacques Benazetがカジノを開き、1862年に劇場も落成させ、王族や金持ちや著名人らの社交の場が着々と整えられていった。 さらに、息子エドゥアールの代になり巨額の投資を行い、豪華な内装のクアハウス(Kurhaus)を作り、パリのオペラ劇場から呼び寄せた舞台デザイナーに、不人気だったカジノの改装を華やかな賭博場へとつくりかえていった。 -王や皇帝、作曲家や芸術家、作家などが足しげく訪れ、「ヨーロッパの夏の首都」と呼びならわされるまでになった。 -19世紀から第1次世界大戦の直前まで、ロシアの貴族たちは熱心にバーデン・バーデンを訪れた。 バーデンの皇太子ブイルヘルムがアレクサンドル2世の妹と婚姻関係を結ぶと、両国の関係はより親密となった。町の南にあるロシア正教会がある。 -年月を経てた現在もなおバーデン・バーデンは、ドイツの温泉地の代表格である。 -風格のあるホテルや温泉設備と絢爛豪華なカジノがあり、きれいに整備された歩行者用並木道にはヨーロッパ中のブランド品を集めたショッピングアーケードなど、保護と娯楽のための施設が整っている。 -白いコリントス式列柱のクーアハウスKurhausにはいくつものホールがあり、カジノやダンスホール、コンサートなどの社交の場が整っている。 -トウリンクハレ(鉱泉飲み場)Trinkhalle内には、バーデン=バーデンの伝説をテーマとした多くの壁画が描かれており、温泉パークKurgartenの風景に彩りを添えている。 -現在劇場や展示会場などがある文化地区には大規模な祝祭歌劇場がオープンし人気を集めている。 |
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アクセス | |
空路: ヨーロッパの主要都市との短距離路線に就航している。 季節や曜日により運行本数が異なる。 空港が町の西15kmに位置する。 鉄道 フランクフルト中央駅Frankhurt am/M Hbf.からバーゼルBasel方面行き特急ICEで約1時間20分。ほぼ2時間間隔。 フランクフルト空港駅Frankhurt am/M flughafenからの直通のバーゼル方面行き特急ICEはバーデンバーデン停車が少ないので、マンハイムMannheimかカールスルーエKarlsruheで乗り換えなければならない。 鉄道の駅は市内中心から北約5kmに位置する。 バス#201で中心レオポルド広場まで行くことができる。 |
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温泉 | |
カラカラ浴場 Caracalla-Therme 1985年に完成した最先端の施設で、屋内・外に浴場を備える。 サウナ以外は水着を着けて入る温泉。 広大な敷地の屋内、屋外には温度・用途の異なる7種類の浴場が用意される。 水着もタオルもレンタルできないので、自分で持って行くか場内の売店でも購入する。 ビストロではヘルシーなメニューが食べられる。 最終入浴時間は20:00まで Romerplatz フリードリヒス浴場 Friedrichsbad 世界でも屈指の美しさと伝統をもつ温泉は、1877年から営業している。 カラカラ浴場と違い、こちらでは水着は着用できない。 また、日本とは入浴方法も異なりコース制になっている。 入浴する際、ローマン・アイリッシュ風呂のみか、ローマン・アイリッシュ風呂に“クリーム・マッサージ”がつくコースの2種類の風呂を選ぶ。 入浴の全行程には2、3時間を要する。 温度の違う数種の温泉や蒸気風呂に出たり入ったりを、案内にしたがって決められた順番に回って行く。 火、水、金、土曜は16:00から混浴になるので御留意を。 Romerplatz トリンクハレ Trinkhalle 緑豊かな公園にある鉱泉の水を飲む飲泉場。 クラシックな建物も美しく、シュヴァルツヴァルトに伝わる昔話や神話が描かれたフレスコ画で装飾された、高さ90mの柱が並ぶ廊下を歩くことができる。 建物の中に地下の水源とつながっている蛇口があって、病気に効くミネラルウオーターを健康のために飲み歩く。 館内にはカフェやみやげ店がある。 隣は豪華なカジノ、クーアハウス Kurhaus und Casino だ。 |
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見どころ | |
リヒテンターラー・アレー Lichtentater Allee: バーデンバーデン随一の上品な遊歩道で世界各地の樹木が植えられている。 舗装された川床を流れるオース川Oosbachに沿った道で、19世紀には王侯貴族たちの四輪馬車の列が行き交ったところだ。 過去に多くの君主や政治家が、この並木道の木陰を出会いの場に選んでいる。 ナポレオン3世とウージェニー、ヴィクトリア女王、外交官を率いたビスマルク。 そして1861年、プロイセン国王はここで殺害されている。 並木道には白と赤の砂岩でできたバーデン・パーデン劇場Baden-Baden Theaterや1245年に建てられたシトー修道会のリヒテンタール修道院Kloster Lichtonthalが見られる。 さらに近くに美しい小公園ゲナーアンラーゲGonneranlage、パーゴラ(つる棚)と噴水があるバラ園なども続く。 新宮殿 Neues Schloss: ルネサンス時代にパーデン辺境伯が造営した城で、一部が博物館Zahringer Museumになっている。 豪華な居室や広間に郷土史関係の資料が展示されている。 テラスに立つと、参事会教会Stiftskircheを前景に、町を見晴らす眺めが美しい。 (月曜休館) 参事会教会 Stiftskirche : 教会の中に、ローマ初期の様式で造られた浴場がある。 トルコのルイとも呼ばれた辺境伯ルートヴィヒ・ヴイルヘルムの墓碑(1754年)もある。 ローマ浴場 Romische Badruinen: 口ーマ広場Romerplatzの地下を発掘した結果、ローマ時代の浴場の遺跡が発見された。 とくに「床下暖房」による暖房システムが残る。 バラ新種庭園 Rosenneuheitongarten ポイティッヒBeutigの丘の上にある。 6月から9月までは24時間開園している。 夜になるとライトアップされる。 バーデン・バーデンの全景を見渡せるスポットとして人気がある。 Moltkestrasse 州立美術館 Staatlicho Kunsthalle Uchtentaler Allee 8a 月曜休館 |
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周辺の見どころ | |
ザスバッハ Sasbach: 徒歩10分。リンデ・ホテルHotel Lindeの近く。 フランスのテユレンヌ元帥の記念碑がある公園にオベリスクと石碑があり、この地で1675年に、同元帥が砲弾にあたって戦死したことが、フランス語、ドイツ語、ラテン語で記されている。 彼はルイ14世の命を受けこフランシュ=コンテ地方征服にあたってアルザス地方を皇帝軍から守るべく、ザスパッハに遠征していた。 メルクーア Merkur: バーデンバーデンの東2km。 ロープウェイの上の駅から、エレベーターで展望塔に昇ることができる。 パーデンバーデンとその西にライン渓谷、ヴオージュ山脈、東にムルク渓谷Tal der Murgなどが眺められる。 イブルクの遺跡 Ruine Yburg: バーデンバーデンの南西6km。 110段の階段の塔に登ると、パーデン地方のぶどう畑とその先のライン平野を一望できる。 アウトバーン教会 Autobahnkirche: バーデンバーデンの西8km。 旅人の守護聖人、聖クリストフに捧げられた教会。 建築家F.ツウインクマンZwjngmannと画家・彫刻家のE.ワァ八クーWachterの作品(1976〜1978)。 ホーエンバーテン城跡 Altes Schloss Hohenbaden: エーバーシュタインフルク城 Ebersteinburg: 主塔に登ると、シュヴァルツヴァルトの一端が見える。 アルトヴインテック城 Burg Altwindeck : 円形の古城で、展望用の施設をかねたレストランになっている。 城の周囲から、平野を見晴らす眺めがよい。 |
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