概要 | |
(バイエルン州) 人口:約52000 -ミュンヘンの北西、直線で高速道路がなく、デーゲンドルフDeggendorf経由で約180km。 -ドイツとオーストリアの国境の町で、ドナウDonau、インlnn、イルツIlzの3つの川の合流点という、重要な交易に恵まれた位置を占めている。 北から小さなイルツ川が流れ、西からはドナウ川、南からはイン川が流れている。 -神聖ローマ帝国最大の司教区でザルツブルク大司教と肩を並べるほどでの巨大な司教区で、15世紀までは、ウィーンも含めてオーストリアに属するドーナウ流域全体を包括していた。 -イン川が合流することにより、ドナウ川の流水量はバッサウでほとんど2倍にふえている。 -中世にはすでに、この町にとって河川航行が重要な収入源になっていた。 穀物、ワイン、塩など、いくつかの重要な商品について、バッサウの商人たちは貯蔵権をもっていた。 「黄金の道Goldener Steig」と呼ばれたイルツ川の谷を通るボヘミアとの交易も同様にきわめて重要であった。 -船がケルハイムKelheimまでドナウ川をさかのぽれるようになってからは、河川航行はバッサウにとってもはや重要な役割を終えてしまい、代わって旅客輸送の要衝となった。 -旧市街はイン川とドナウ川にはさまれた幅わずか250mの狭い半島にあり、バロックの教会や貴族屋敷などがあつまっている。 観光ポイントの多くもここに集まっている。 -3つの川の合流するところはドライフリュッセエツクDreindsseeck(3本の川の合流する地点の意)と呼ばれる美しい修道院地区がある。 -市の北側、ドナウ川の左岸には、オーバーハウスOberhausの砦をいただく丘がそびえている。 -1978年には大学が創設され、東バイエルンにおけるバッサウの文化的・経済的影響力をより強大なものにした。 -毎年夏ヨーロッパ週間が催され、この町に引きつけられる音楽と演劇の愛好者は数多い。 観光局Info.http://www.passau.de |
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アクセス | |
鉄道 : フランクフルト中央駅Hbfから特急ICEで約4時間。ほぼ1時間間隔。 ミュンヘン中央駅からは普通列車で2時間40分。ほぼ1時間間隔。 定期船 ドナウ川のウンテレ・ドナウレンデUntere Donaulande近くの埠頭からオーストリア・リンツまで月曜を除く毎日運航している。 4月中旬〜10月初旬だけ。バッサウ発9:00と13:10。 運航会社:ヴルム+ケックWurm+Koeck(http://www.donauschiffahrt.de |
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見どころ | |
オーバーハウス要塞 Veste Oberhaus : 主教が防護設備の目的で1219年に着工され、度重なる市民蜂起のさいには司教たちの避難場所となっていた。 ドナウ川とイルツ川をへだてる半島状の区域に要塞化した通路があり、この要塞とニーダーハウス要塞Veste Niederhausを結んでいる。 駐車場に近い展望台Zur Aussicht、あるいは城壁内の塔(142段の階段)からは、ドナウ、インの両川にはさまれた旧市街の壮麗な眺望が得られる。 互いに身を寄せ合うように建っている家の屋根は、イン川流域の伝統的な様式のものである。 キャッスル・タワーとパタリオン・リンデ8attalionLindeからの眺めは素晴らしい。バタリオン・リンデは、3つの川の合流点を一望できる唯一の見晴らし台だ。 砦の中には、オーバーハウス博物館Oberhausmuseum、(1月〜3月末は休み)がある。 職人仕事の歴史、民衆芸術、宗教生活(司教区博物館)、市の歴史などに関する展示。 ドナウ画派の絵画コレクションもある。 聖シュテフアン大聖堂 Dom St.Stephan : 元々14世紀後期ゴシック様式だったが、東内陣と十字交差廊をのぞいて、1662年火事で破壊された。 再建に当って、聖堂はバロック様式に造り直された。 荘重な西側正面は全体としてきわめて地味である。 正面に2本の玉ねぎ型の緑の塔は上階(19世紀末)が8角形をしている。 内部で最大の傑作は1928年に作り直されたパイプオルガンだ。 1万7388本のパイプと231の弁装置を持ち、世界最大級のもの。 5〜10月には、平日12:00と木曜19:30にリサイタルが行なわれる。(有料) -レジデンツ広場 Residenzplatz : この広場の南側に新宮殿 Neue Residenzが建っている。 新古典主義時代初期の建物。 周辺には古い家々(アーケードつき、持出し構造、切妻屋根など)がまだ数多く残っている。 市庁舎広場 Rathauspbtz: バッサウで最も美しく趣きのある広場のひとつ。 市庁舎の彩色された14世紀のもの。 市庁舎の塔は18世紀末 旧市庁舎 Altes Rathaus カラフルなファサードは1399年、塔は1891年に建てられた。 毎日何度か組鐘が鳴る 過去の洪水時の水位が書いてある壁に、その年時が載っている。 ガラス博物館 Glasmuseum: オーストリア、チェコに近い国境の街でもあり、18世紀末から今世紀の30年代にいたるバイエルン、ボヘミア、オーストリアのガラス製品が、3万点以上展示されていて、36ある部屋に、バロック、古典、アールヌメーボー、アールデコの作品がコレクションされている。 聖ミヒヤエル教会 St.Michaelst Kirche: イエズス会修道士によって建てられた17世紀の教会 イン川の左岸を見下ろすところに建っている。 バロックのスタッコや金泥装飾は、ほぼ1720年頃のもの。 カルローネCarloneの描いた祭壇画が内陣の奥を占めている。 聖ミヒヤエル教会からイン川の河岸に降りる。かつて町の防衛施設の一部をなしていたシャイブリンク塔Schaiblingsturm(1481年)の足許を、イン川の急流が流れている。合流点では、イン川の緑色の水がドナウ川の褐色の水と並んで、長いあいだ混じり合わずに流れて行くのが見える。 |
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周辺の見どころ | |
ドライゼッセルベルク Dreisesselberg : パッサウの北東48km。 ドライゼッセルは花崗岩質の岩山で、浸食の結果、皿を積み重ねたような形になっている。 オスターホーフェン教会 Osterhofen Kirche パッサウの北西36km。 バイエルン・バロックを支えた3人が、この教会の建造にそれぞれの才能を発揮した。 建築に関してはヨハン・ミヒヤエル・フィッシャー、装飾についてはアーザム兄弟があたった。 手摺りの凸曲線と付け柱の凹曲線が交互に現れ、全体に直角をなす部分がほとんどないことが、この建物を動きに満ちたものにしている。 螺旋状円柱に支えられ、聖像の光背を取り巻いて陶酔の微笑を浮べる天使を配置した巨大な主祭壇に注目されるもの。 |
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