概要
-チューリッヒの北約30km、
-すでにローマ時代にヴイトドウルムVitodurumという名の小村がここに存在していた。
-中世末期から、いまもなおスイスの家庭で見ることのできる巨大な陶製ストーブを製造していた。
-19世紀にはチューリヒと並ぶ経済の中心地として機械工業や銀行などの産業が飛躍的に発展しスイス屈指の都市になる。
しかし、中世からキーブルク、ハプスブルク家の重要な拠点として栄えた歴史の面影が旧市街の随所に残されている。
-豊かな財力をもつ資産家たちが芸術の花を咲かせた文化の都で、約600点の世界的な名画を所蔵する「オスカーラインハルトコレクション」や写真美術館など、質の高いミュージアムが17も集まっていることでも有名。
-芸術の町で、イベント・フェスティバルも多い。
とりわけ、1629年に創設されたコレギウム・ムジークムColleglum Musicumによって開かれる音楽会はすこぶる評判が高い。


データ
-人口:約90000
-標高:446m
-言語:ドイツ語

アクセス
鉄道
チューリッヒ中央駅から空港駅経由ドイツ・コンスタンツConstanz行き(ICN)またはロマンスホルンRomanshorn行き(IC)で30分。30分ごと。

見どころ
オスカール・ラインハルト・コレクション Oskar Reinhart-Stiftungen
1965年に逝去したこの庇護者は、有名な彼のコレクションを、故郷の町に残ることを条件にスイス連邦に遺贈した。
--オスカール・ラインハルト協会美術館 Stiftung Oskar Reinhart
Stadthausstrasse 6番地。
18、19、20世紀のスイス、ドイツ、オーストリアの作品が集められている。
-オスカール・ラインハルト・コレクション「アム・レーマーホルツAm Romerholz」
Haldenstrasse 95番地。
広い庭園内に建つコレクターの家は500年に及ぶ期間の比類ないコレクションを収めている。
肩を並べて展示されているのは、ドイツのクラナッハ・父、ブリューゲルを含めたフランドル派、グレコの絵、レンブラントのデッサン、さらにはフッサン、ローラン、ヴァトー、シャルダン、フラゴナール、そしてド一ミエのデッサン数点など17世紀末から19世紀に至るフランスの作品。
19世紀のものでは、絵画における時代の主潮を反映する巨匠たちの作品、コロー、ドラクロワ、クールベ、マネ、ルノワール、セザンヌ、そしてこれに関連してオランダ人のフアン・ゴッホ、またわれわれにいっそう近いピカソの「青の時代」のデッサン。

市立美術館 Kunstmuseum
16世紀ではクラナツハ、17、18世紀の地方派の絵ではクラーフGraff、メイヤーMeyer、フユースリFussli、19、20世紀の作品では、ホドラー、ヴァロトン、G.ジャコメッティ、オーベルジョノウ、コリント、ホップアーなどスイスとドイツの画家、ルノワールに代表されるフランス印象派、ボナール、ヴュイヤール、ファン・ゴッホによって代表される色彩派たち。
建物の一部はロダン、マイヨール、ハラーHermann Haller(今世紀スイスの彫刻家)、マリーニMarino Marini(今世紀のイタリア、シュルレアリストの彫刻家)、およびアルベルト・ジャコメッティの彫刻にあてられている。


周辺の見どころ
キーブルク城 Schloss Kyburg 
ヴィンタートゥールからゼーンSeen方面に8km。
10、11世紀に建造されたこの封建領主の城は、相続が相つぐうちにキープルク伯の家系からハブスプルク家に移り、1424年にはチューリッヒの町の代官裁判所になり1798年まで続く。
1917年以後、城はチューリッヒ州、ヴィンタートゥール市の所有になる。
ここには家具と武器のすばらしいコレクションがある。
またここから見晴らす近隣の豊かな平野の光景はすばらしい。