概要
-トゥーン湖の西端、湖から流れるアーレ河畔に位置する美しい町。
-元来、アーレ川の小島の上、トウーン湖から川が流れ出る場所にあった.
ベルンの町をつくったツェーリンゲン公により、12世紀に高台の城と町が築かれ、中世都市として発展してきた。
その後、その支配がツェーリンゲン家Zahringenからキープルク家Kvburgの手に移る間に、向こう岸のシュロスペルクSchlossbergのふもとに伸びてだんだんと発展した。
名家キープルク家の家系が絶えると、トゥーンは「ベルンの有力者」の管理下におかれた。
-16世紀の市庁舎のある広場やそこから続く上下2段になった道など、往時の面影は旧市街によく残されている。
-歴史博物館でもあるトゥーン城や、湖畔に佇む20世紀の折衷建築が印象的なシャダウ城などの名城がある。
-旧市街がアーレ川の右岸にかたまっているのに対し、冶金工場のある新市街は左岸に広がった。
-インターラーケンに滞在していて日帰りするといい。

データ
-人口:約40000
-標高:560m
-言語:ドイツ語


アクセス
鉄道
チューリッヒ空港駅から中央駅経由ICで1時間40分。1時間ごと。
インターラーケン東駅から西駅経由で35分。

旧市街
旧市街は駅とアーレ川とその中州を挟んで反対側になる。
駅の右横にトゥーン湖の桟橋がある。湖上遊覧船などはここから出る。
益を背にして左前の駅前通りBahnhofstrasseを進むと中州を挟んで2度渉と旧市街に入る。2度の橋を渡ったら左折して市庁舎広場に出る.そこが旧市街の中心になる。
市庁舎広場までのメイン・ストリートObere Hauptgassehaはユニークな通りだ。
家々の 花に埋まったテラスが歩道で、その下がアーケードになって店が並んでいるので、通行人は店の屋根の上を歩くことになる。
はみ出すほど大きな屋根を頂いたこの通りの上から、屋根つき階段Kirchtreppeが伸びている。
このような通りがそれが教会とキープルク城まで続いている。

トゥーン湖 Thuner See
-トゥーンとインターラーケンの間になるトゥーン湖は全長18kmを越え、幅4km、深さは217mに達し、スイスでもっとも美しい湖のひとつであり、観光客にもっとも人気のある湖のひとつでもある。
-船の往来が頻繁で沿岸の町々を連絡している。

見どころ
ほとんど旧市街に集中している。
市庁舎広場 Rathausplatz
アーケードのついた家々に囲まれ、花に飾られた泉がかわいい水音をたてている。そばにそびえる城と古い町並が一体となって、絵巻物を広げている。アーレ川にかかる屋根つきの橋が水を堰き止めている。

トゥーン城 Schloss Thun
屋根つき階段を通って入る。
シュロスペルク(城山)の北の矧こその力強いドンジョンが雄姿を空に浮かべている。
四隅に小塔がそびえ、現在そのドンジョンの中に歴史博物館が設置されている。

歴史博物館 Historisches Museum 
豪華な騎士の間には非常に美しいタピスリー、旗、長持、彫刻つきの大箱が陳列されている。 タピスリーのひとつはクランソンの戦いで敗れた最後のブルゴーニュ公、シャルル豪胆王(1433〜77)の幕舎からの戦利品。
トゥーンおよびベルナー・オーバーラントの民芸品としては、家具、陶器、農家の台所道具が展示され、絵画はこの町の歴史をモチーフにしている。
塔の最上階から四隅の小塔に行ける。そこからは雄大な眺望が得られる。
眼下にはトゥーンの町が広がり、アーレ川とトゥーン湖の水がきらめき、その向こうにユングフラウ、アイガー、メンヒの山群を経て、西はシュトックホルンから南はニーゼンまで、ベルナー・アルプスの高峰をほとんど目にすることができる。。
-教区教会 Stadtkirche
シュロスペルクの反対側の端に教区教会がある。
フレスコ画の残っているポーチを見下ろすように、丸い細かい屋根瓦の鐘楼を持つ八角形の大きな塔が建っている。
教会のテラスに出ると、町と湖とアルプスを望むすばらしい眺望を楽しめる。

ヤコブスヒューベリ Jakobshubeli
展望台になっていて、この丘に立つと、シュトックホルンからユングフラウ方面にかけて180度のパノラマが展開する。

シャダウ城公園 Park Schloss Schadau
駅からアーレ川上流へ徒歩15分ほど。
フランス・ロワールに点在する城のような優雅な城館。
城館を囲む公園からは、山群の最高峰、4274mのフィンスターアールホルンを中心とするベルナー・オーバーラントの山々の展望ができる。

ウォッヒャー・パノラマ Wochor Panorama 
シャダウ城の公園内にある高さ7.5mの円形スクリーンでは、1810年頃のトゥーンの町並が描かれている。

トゥーン周辺の見どころ
アイニゲン Einigen 
トゥーンから南へ11km,
トゥーンとシュピーツの中間、湖の南岸にあって山々を望む景勝の地。
教会は色鮮やかなしっくい粗塗り、ロマネスク様式の小さい建物で、先がほっそりした、板葺き屋根の小鐘楼を頂いている。
段状になって湖まで降りている狭い墓地に囲まれた教会は、まるで小さい風景画のようにまとまっている。
教会内部を飾る15〜16世紀のステンドグラスは一見の価値がある。


(参考資料:スイス政府観光局など)