概要 |
-「船の家」という意味をもつ、ライン河交易で古くから栄えたラインの右岸の町。 -ラインの滝にはばまれて船頭たちはここで舟の積荷をおろさざるをえなかったため、商人たちがここに落着き、倉庫が次々に造られることになり倉庫の町といわれる。 -12世紀末から神聖ローマ帝国の自由都市となり、150l年にはスイス連邦に加盟した。 -現在では、シャフハウゼンは輸送機関の交差点、橋頭墜として活発に活動している。 -町はライン川から直接供給される電力を有効に利用して、産業の中心地になった。 -旧市街には町の中世的な姿が保存されていて、機械製造、電気器具、製糸、鉄鋼製品工場などの近代的産業施設は町の外側に配置されている。 -名瀑ラインの滝の見学やライン河クルーズの船旅の出発点にもなっている。 -旧市街は中世の建物が多く残されていて、スイスでもっとも興味深い町のひとつとして観光客を集めている。 -町の中心にある城塞ムノートMunotの上からは、ライン河や町を見下ろす美しい眺望を楽しむことができる。 |
データ |
-人口:35000 -標高:397m -言語:ドイツ語 |
アクセス |
鉄道 チューリッヒ中央駅からドイツ国境の町シンゲンSingen行き普通列車で約40分。ほぼ1時間ごと。 ドイツ・シュトゥツガルトStuttgart行き特急ICEもあるが、所要時間はほぼ同じ。 |
旧市街 |
フォルターガッセvordergasseはもっとも特色のある通りのひとつで、スタッコや彫刻で飾りたて、たくさんの明り取りの窓があいた、褐色の美しい屋根の家々が並ぶ。 なかでも美しい壁画が描かれた「騎士の家haus zum Ritter」は人気のスポットだ。 その正面に描かれた絵はシャフハウゼンの名匠トピーアス・シュティマ一Tobias Stimmerの作品で、1570年の制作といわれ、選ばれたテーマは神話とローマ更から借りたものである。 さらにまたフロンヴァークプラッツFronwagplatzの美しい泉、みごとな彫刻を施したファサードと、階段状の切妻の目立つ17世紀の市庁舎なども見どころだ。 |
シャフハウゼンの見どころ |
万聖博物館 Museum zu Allerheiligen 旧アラーハイリゲン大修道院の建物内に設置され、この地方の発掘調査の折に出土した先史時代のコレクションや、原稿、印刷術発明時代の本が収蔵されている。 出土品以外の大半は15世紀のもので、もとは修道院の書庫におさめられていた。 ほかに15世紀から20世紀までのスイスの芸術家の作品がある。 ミュンスター Munster このミュンスターは初期キリスト教のバジリカ方式を守った古代風な設計にのつとり、美しい黄土石で造られた11世紀のロマネスク様式のもので、内部は最近大規模な修復がほどこされた。 高い円柱が木造の天井を支え、内陣は平らな後陣に続いている。 教会の石の側廊に接して内庭回廊があるが、そのひとつにはゴチック風な大窓があり、また回廊にはたくさんの墓碑がおさめられている。 そのとなりの狭い中庭には、「シラーの鐘」と呼ばれる鐘がある。 「鐘のバラード」の詩想をこの詩人に与えたという故事からこう命名されたといわれる。 |
ラインの滝 Rheinfall |
ラインの滝はヨーロッパでもっとも大きく激しいもので、ここで幅150mの川が、落差21mを一挙に流れ下る。 その流水量は毎秒1070立方mに達することがあるが、平均流水量は毎秒700立方mである。 とりわけ水源地帯に雪解けの始まる7月が水量の多く、見物の絶好期である。 ゲーテはこれを見て「大海原のみなもと」という感慨をもらしている。 (アクセス) 路線バス: シャフハウゼン駅前から約10分。1番または6番。ほぼ10分間隔。 滝までは徒歩約5分。案内表示がある。 鉄道: シャフハウゼン駅から普通列車で西となり駅ノイハウゼンNeuhausen駅まで行く。 駅のすぐ前にライン川が流れている。 川沿いに徒歩約30分で滝に着く。 滝の反対側へ Sバーン33番で上流の橋を渡って対岸のラウフェンLaufenへ。 ラウフェン城 Schloss Laufenで下車。 城はレストランになっている。 滝までの遊歩道(有料)がある。 階段で滝のところまで降りる。階段を出たところで、色ガラスをはめた小さなキオスクに立つと、眼下に 満々とたたえられた水がわき立つのが見える。 さらに降りると、さまざまな展望台や歩道橋が滝のすぐそばまで突出ていて、千変万化の水の生態を観察できる。 4月中旬〜10月末までで、冬期は閉館している。Sバーンもここに停車しないので、ラウフェンLaufenの町まで行ってしまう。 遊覧船 滝の中央にある岩まで遊覧船がある。また対岸まで、川を横断する定期便もある。 〔冬季は運休) 夏季はシャフハウゼンの桟橋近くから滝までのバスも運行される。 http://www.maendli.ch (英語) |