概要 |
-チューリッヒ湖の東部から南へ約10kmに位置する。 -起伏に富む丘陵と急流の流れる松林が特徴的。 -スイスで最も名高い巡礼地で、スペイン・サンティアゴ・デ・コンポステーラヘと続く巡礼路「聖ヤコブの道」の重要なの目的地でもあった修道院の町。 世界各国から集まる巡礼者は、中世の時代から現在まで絶えることがない。 -荘厳なバロック建築が美しいベネディクト修道院にあるチャペルは"黒い聖母像"でも有名。 -934年に、オトン一世とシュヴァーベンのレクリンデ公爵天人によって建立された修道院は、後いく度も火災に見舞われたが、その跡地に18世紀、今日見るような壮麗な教会と修道院が建てられた。 -町のメインストリートを東へ進むと、大修道院付属教会がある大きな広場に出る。 アーケードをめぐらした半円状の広場の中央に聖母マリアの噴水がある。 この噴水を見下ろすように、長さ140mのベネディクト会大修道院の壮大なファサード。 -ここで5年に1度(前回は1987年6〜9月)600人もの出演者でにぎわう、「世界大演劇」フェスティヴァルが開催される。 -町には約150年の伝統を誇る老舗のお菓子屋さんもあり、レトロな雰囲気の店内で貴重な菓子型や資料を展示してある。 |
データ |
-人口:約10000 -標高:909m |
アクセス |
鉄道: チューリッヒ中央駅からクールChur方面行き急行IRで20分、ヴェーデンスヴィルWadenswilで下車。アインジーデルン Einsiedeln行きに乗り換えて約30分。30分ごと。 |
見どころ |
大修道院付属教会 Klosterkirdhe ボーデン湖近辺で大流行した、いわゆる「フォルアルルベルク」バロック様式に基づき、1719−35年に建立された。 この教会は、同様式のスイスにおける最も注目すべき建築とされ、わずかに中ふくらみの、きわめてエレガントなファサードの両脇に、2基の高い塔がそびえる。 内部は驚くほど広い。上部内陣を含めて長さ113m、身廊の幅41m、高さはキリスト降誕を描いたクーポールの頂塔まで37m。 装飾が実に華貰である。広大な身廊のボールト、クーポール、身廊の八角柱,さらに側廊、内陣も至る所、フレスコ画やスタッコでおおわれている。 装飾の多くは、バヴアリア出身の有名なアサム兄弟(一人は画家、もう一人はスタッコ細工人)の手になる。祭壇の彫像は、イタリアのコモに近いシアラ出身のカルローネ兄弟と、ミラノのアーチストによる。 1674−80年に建てられた内陣は、後に改修をうけ、アウクスブルクのクラウスのフレスコ画を飾る。聖母被昇天の絵の背後に見える上部内陣では、毎日修道士がミサをあげる。錬鉄製の内陣仕切りがすばらしい。 身廊入口の、861年に殉教した聖メインラツドの独房跡に礼拝堂がある。中に収められた「隠者たちの聖母マリア」像は、巡礼者の特別の信仰の対象となっている。 多様かつ過剰な装飾にもかかわらず、この建築物は統一のとれた美しさを保っている。 修道院大ホール Grosser Saal 教会の右手をまわった修道院の3階にある。 18世紀初頭に建てられた大ホールは、ルガーノのマルシリオ・ロンカティと、ツークのヨハネス・ブランデンベルクの手になる、スタッコとフレスコ画で飾られている。 |