概要 |
*人口約26万、ウィーンに次ぐオーストリア第二の都市。 *旧市街には歴史的な建造物がほどの良い状態で残っており、これが評価され、1999年ユネスコの世界文化遺産に登録されている。 *市内を流れるムーア川 *「グラーツ」はスラブ語のグラデツ(小さな城)に由来する *市のシンボルの時計塔が聳えるシュロスベルク(城山)を囲うようにして街が発展し、中世から赤茶色のレンガの屋根が連なるなかに、ゴシックからルネッサンス、バロック、からアールヌボー、現代建築まで、主要な建築様式の建造物が建ち並んでいる。 *400年以上の歴史を持つグラーツ大学と世界的に知られるグラーツ音楽院があるという、ヨーロッパでも有数の文化都市。 *芸術と文化の香り高い町で、夏には「シュティリアルテ音楽祭」、秋には現代芸術のフェスティバル「シュタイリッシャー・ヘルプスト」など数多くのカルチャーイベントが開催される。 *指揮者カール・ベームの生地でもある。 http://www.visitgraz.com |
アクセス 空路: グラーツ空港 ウィーンから45分。 鉄道: ウィーン南駅 Wien Sudbahnhofから特急OECまたは急行ICで約1時間20-30分。 ザルツブルクから特急ICで約4時間、 鉄道駅はムーア川西岸の新市街に中央駅がある。 車: ウィーンからアウトバーンA2で187km。 |
空港 グラーツ空港 Graz Airport(空港コード:GRZ) 市街の南約10km 市営バスが中心部のヤコミニ・プラッツまで運行。所要約20分。 タクシーは約15分。 |
見どころ シュロスペルク(山)と時計塔 グラーツのシンボル、高さ18mの「時計塔」が城山の上に建っている。 13世紀に築かれた要塞の一角に1561年建設され、ナポレオン戦争で要塞が破壊された後も残っているもの。 ムーア川のプロムナードからケーブルカーで473 mのシュロスベルクに登ることができる。 大聖堂 Dom 12世紀に建てられた教会の跡に、1438年から1462年にかけて皇帝フリードリッヒ3世が王宮礼拝堂として、同じ時期に建てられた王宮の向かいに建造。 当初、王宮に接続しており、司教座聖堂(ドーム)となったのは1786年からである。 後期ゴシック様式の教会内部には、内陣アーチの左右に置かれている二つの豪華絢爛なルネッサンス式チェストやピエトロ・デ・ポミスによる祭壇画など、数多くの芸術品がある。 司教座聖堂となったのは、1786年からのこと。 大聖堂の南側の左手、小さな張り出し屋根の下には災難が続いた1480年にシュタイヤマルクを襲った三つの苦難を描いた「国三重苦画」(1485年)が見られる。 この後期ゴシックのフレスコ画は現存する最古のグラーツ街図である。 グラーツ王宮 大聖堂の向かいにある。 皇帝フリードリッヒ3世がまだシュタイヤマルク統治者だった1438〜1452年にかけて建造したのち、皇帝マクシミリアン1世が拡張、現在は州知事官邸となっている。 1499年に建てられたユニークなゴシックの二重らせん階段が見どころ。王宮の奥の中庭に通じる右側通路脇にある。 中央広場と市庁舎 Hauptplatz & Rathaus 1160年に誕生した中央広場は、街の中心部 広場の中心に1878年建造のヨハン大公の記念像がある。 大公の足元にかしずく4人の女性像は、旧シュタイヤマルク領を流れる4つの川、エンス川、ムーア川、ドラウ川、サン川を象徴している。 広場の周りを囲む豪華なファサードの中でもシュポールガッセの四つ角にある漆喰装飾を豊かに施したファサードを持つルエックハウス(1690年)が一段と際立っています。 広場の南側にそびえ立つのが市庁舎。 1550年に最初の市庁舎が建てられ、その様式はルネッサンス様式でした。 1806年に増築されたときに、新古典様式に、さらに1887年〜1893年に歴史主義様式に大幅な改築が行われ、現在のいくつもの塔がそびえる姿になっています。 州庁舎 Landhaus 1557年建築家ドメニコ・デラリオ(ルガノ出身)によって設計されたルネッサンス建築。 ルネサンス的調和を示す中庭の回廊が見どころ。 霊廟 Mausoleum 1614〜38年ピエトロ・ディ・ポミスとピエトロ・ヴァルネグロによって建てられた皇帝フェルディナンド2世の霊廟。 内部の飾り漆喰と中央祭壇はフィッシャー・フォン・エルラッハの制作となる。 オペラハウス Opernhaus ウィーンの劇場建築家フェルディナンド・フェルナーとヘルマン・ヘルマーによって1898〜1899年にバロックとロココ調に建てられた。 オペラハウスの前に立つ巨大オブジェは、「光の剣」と呼ばれ、1992年芸術祭「シュタイマルクの秋」に際して建立されたもの。 武器庫 Zeughaus トルコの襲撃に備えて 1643年〜1645年にアントニオ・ソラールによって建てられたもの。 16世紀から19世紀の約3万2,000点の武器や甲胃がそれぞれの広間に納められている。 現在も武器庫としての機能を保ち続ける世界で唯一のものとされる。(4月〜10月) http://www.zeughaus.at 新市立美術館クンストハウス 2004年に旧市街にできた奇抜な外観の芸術センターで最も新しいグラーツの名所となっている。 エッゲンベルク城 Schloss Eggenberg グラーツ市街の西郊外に建つこの城は、皇帝フェルディナンド2世の宮廷顧問であったヨハン・ウルリッヒ・エッゲンベルグ公の居城として17世紀半ば〜18世紀半ばに建築されたもの。 四角い建物の四つの塔は四つの季節を、12の門は12ヶ月の月を、365個の窓は1年の日にちを表している。 1673年には、レオポルド1世とチロルのクラウディア・フェリシタスの華やかな結婚式の場にもなっている。 現在は州立博物館ヨアネウムの絵画館として内部が公開されている。。ビザンチン美術から19世紀絵画までを取り揃えており、近年には江戸時代に描かれた日本の屏風絵も発見されて話題となった。(冬期は閉館) http://www.visitgraz.com |
(参考資料)オーストリア政府観光局・グラーツ観光局 |