インドの料理について
インドは日本のおよそ10倍という広大な国であり地域によって気候や風土が相当にも異なり、収穫できる食材も違うため、それぞれの地方に特徴ある料理が生み出されている。
冷蔵技術の発達なかったため長期間保存できる調理が豊富な種類の香辛料などを多く用いられるようになっている。
また多宗教の国で宗教的習慣から口にしない食べ物も多く、菜食主義を守る人たちも少なくない。イスラム教徒だけでも1億人以上いる。


主な特徴
いずれの料理もすべてカレー味に徹している。
牛は南部の少数のキリスト教徒以外は一切口にしない。インドでビーフを食べることは不可能に近い。乳製品はヨーグルトでもチーズでも豊富にある。ある。
鶏肉や羊肉が主流となっている。イスラム系の人もいるため豚肉も少ない。
日本同様パンやライスが主食。パンはナーンなど種類も多い。



インドのカレー
インドのカレーは日本とはまったく違う存在だ。
カレーはマトンやチキンや魚の食材に煮込みのソースとして用いられるもので、スパイスによって何百種類もある。
そこにオニオン、トマト、ヨーグルトなど3種類から12種類の材料が使われる。
したがって、スープのようなカレーではなく、チキンのカレー風に混みといったようになる。


地域ごとの特徴
インド北部
日本をはじめ世界のインド料理レストランで食べるものは主に北インド料理。
北部ではカレー風味の鶏肉や羊肉料理が中心で、牛乳やダヒー(ヨーグルト)、パニール(チーズ)、ギー(澄ましバター)などの乳製品を多く使う
香辛料には、シナモン、クローブ、ナツメグ、ガラムマサラ、コリアンダー、カルダモンなどが多く用いられる。Q

インド西部
ムンバイの周辺は、厳格な菜食主義(ベジタリアン)のジャイナ教徒が多く暮らしており、ヒンドゥー教徒の間でも菜食が発達している。
野菜や豆を使った、あっさりとしたカレーが特徴。主食はパンとご飯の両方。
西海岸地域では魚介類の種類が豊富で、カレー風味の魚料理はノンベジタリアンには人気があるメニューだ。Q

インド東部
隣国バングラデシュと国境を接した西ベンガル州は同じ文化圏であり、この地方の料理をベンガル料理と呼んでいる。
大きな河川が多いため、魚を使った料理が発達している。
淡水魚は広く人々から人気があり、スープ(ジョル jhol)にしたり、ダール(小粒の豆類)と一緒に煮込んだりする料理がある。
主食は米。Q

インド南部
インド南部ではベジタリアンも多く、野菜中心の料理で、各種の野菜や豆、グリーンバナナを用いたあっさりとヘルシーな味わいである、乳製品よりもココナッツミルクを多用する。
米飯を主食とし、香辛料の種類も北に比べて独特のものを使うことが多い。Q



代表的伝統料理
肉料理
土でできた窯で肉やパンを素早く焼くものがタンドリー料理
タンドリーチキン(タンドリームルグ)
いろいろなスパイスが入ったヨーグルトにつけ込んだ骨付き鶏肉の炭火焼

タンドリプロウン
ヨーグルトにつけ込んだエビの炭火焼

シーク・カバーブ
ひき肉を棒状にして炭火で焼いたもの(シシカバブー)

ローガン・ジョシュ
北部のラム料理

グシュタバ―
ヨーグルトに添えて出されるラムのスパイシー・ミートボール

ビリャーニー
砂糖とローズ水をふりかけてオレンジ風味のライスを添えるチキンまたはラム料理

魚料理
ムンバイダック
カレー風味またはフライのボンローフィッシュの料理。

シマガツオ
インドサーモンと呼ばれる

ダヒマアチュ
ターメリックとジンジャーで味付けするカレー風味のヨーグルト入り魚料理、

野菜料理
6割以上の人がベジタリアンでなので、野菜や豆を使った料理が数多く存在する。
ダル:
小粒の豆類甘みのあるカレー味

ブージャ
南インドの野菜カレー

サンバール
レンズ豆といろいろな野菜をカレーやスパイスと一緒に煮込んだもの。南インドの料理。

アチャール
青いマンゴー、ジャックフルーツ、レモンなどをスパイス、油などで日干しし漬け込んだピクルス。

シュクトshuktoまたはシュクタshukta
苦味のある野菜の煮物,ベンガル地方の料理。

ラッサム
南インドのトマトベースの辛さと酸味の効いたスープ。

イドッリ
ピクルスと野菜のだんご

サルソン・カ・サーグ
カラシ菜を一晩煮込んだパンジャブ地方の料理。

パン

ナーン
炭焼き釜のタンドール焼いたインド風パン、インドでは高級なパンとなっている。

チャパーティー
インドの家庭でよく食べられている主食
小麦の全粒粉で作る無発酵の茶色く平たい薄焼きのパン。

プーリー
チャパーティーを油で揚げたもの。
揚げたては風船のように大きく膨らんでいる。

ロティー
ナンと同じ生地を円形に焼いたもの

パラーター
チャパーティーの生地に油を練り込んでパイ生地のようにして焼いたもの。

ライス

チャーワル
白米の御飯。粘り気が少ないぼろぼろする品種の米。

プラーオ
ピラフと同義語、味付けをした御飯。

ビリヤーニー
具の多いスパイシーな炊き込みご飯。



飲み物
地酒
ラック;
ボンベイ・サファイア;
ジンの一種。

ノンアルコール

ラッスィー
ダヒ(ヨーグルト)がベースの飲物。

チャーイ
紅茶。狭義にはインド式に茶葉を煮出して作るスイート・ミルクティー。しかし高級な店やホテルではイギリス式に供されることも多い。マサーラー・チャーイは基本のチャーイに各種スパイスを加えたもの。

インディアンコーヒー
南方で好まれるインド風のカフェ・オレ。チャーイと同様にスパイスを加えても飲まれる。

インドの紅茶/インドの紅茶